「鎖骨骨折」とは?原因や治療方法とは?
“鎖骨”は、
首の付け根から両端に広がる細い骨です。
女性なんかでは、色気の象徴とも言われますが、
その脆弱性ゆえに骨折しやすい部位なのです。
「鎖骨骨折」は、
ラグビーやアメリカンフットボールなどの
コンタクトスポーツで生じやすい骨折です。
全骨折の10-15%程度を占めるほど頻度が高いのです。
また、小児においては、転倒によって
手や肘、さらには肩を直接地面に着いた衝撃で骨折します。
高齢者の場合は、衝撃が鎖骨に伝わる前に上肢が骨折します。
高齢者の転倒で生じる骨折はこちら
→高齢者の骨折の特徴は?好発する4大骨折部位とは?
→橈骨遠位端骨折とは?受傷機転や治療方法は?
稀に手術療法が適応となることがありますが、
若年者の場合、
多くは「保存療法」が適応となります。
そこで今回は、「鎖骨骨折」の原因や治療方法について解説します。
「鎖骨」とは?
「鎖骨」は、
上肢と体幹を結びつける唯一の骨による連結部です。
前から見ると、一直線に見えますが、
実はS字型を呈しており、周囲は靭帯によって補強されています。
上肢の動き(挙上)の動きに伴って、
回旋運動を行うのが特徴です。
「鎖骨骨折」の原因は?
「鎖骨骨折」の受傷機転は、
ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツによるものです。
また、小児においては、
転倒に伴う上肢での支持によって、
鎖骨にまで伝達力が加わり骨折をきたします。
なぜ、このように鎖骨が骨折するかというと、
鎖骨はもともと脆弱性を有し、骨折しやすい骨なんです。
特に、横断面で見ると、
外側に移行するにつれて、丸い形状が三角形になるため、
その移行部である外側1/3の部分が骨折しやすく、この部分が約8割を占めます。
「鎖骨骨折」の治療方法は?
「鎖骨骨折」の治療方法の大半は、
「保存療法」です。
前述のように、上肢の運動にて鎖骨に回旋ストレスが加わるため、
“鎖骨バンド”と呼ばれる専用の固定具にてポジションニングを行います。
当然、拘縮などのリスクもあるため、
【リハビリテーション】を併用します。
おおよそ、2ヶ月程度の安静にて骨が癒合します。
(高齢者は倍程度の期間を要する)
→骨折の治癒!骨癒合にかかる日数とは?
→骨折の治癒「骨癒合」の促進方法は?
骨折の状態が、
真っ二つに折れているような場合には、上述の保存療法で可能なのですが、
小さな骨片が複数存在するような粉砕骨折の場合には、
「手術療法」が適応となることがあります。
まとめ
今回は、「鎖骨骨折」の原因や治療方法について解説しました。
たかが鎖骨と思うかもしれませんが、
上肢の運動に多分に関与する部分です。
きちんと安静期間を守り、
【リハビリテーション】に励みましょう。
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