骨折とは何か?骨折の種類とは?
【骨折】
とにかく痛そうだし、
絶対に経験したくないものですね。
事実、その主要な症状は「疼痛」です。
骨折にも色々な種類の骨折があることをご存知ですか!?
【骨折】とは、
“直達外力”や”介達外力”により、骨が変形または破壊を起こす外傷です。
構造自体の連続性が絶たれた状態のことを言います。
骨折の最も多い原因は、「外傷」によるものです。
高齢者のように骨粗鬆症を有している場合には、転倒などの軽微な外傷によっても容易に骨折を引き起こします。
また、若年者においても交通事故やスポーツ外傷などが主要な受傷機転となり、
このような場合は複数の骨に重度の骨折が生じることもあります。
骨折の最も主要な症状は「疼痛」です。
患部を動かすだけでも強い痛みが生じます。
さらに急性期には、
腫脹や熱感、発赤などの炎症症状が著明に出現するので、
多くの場合は骨折したことが明らかとなります。
骨折の治療は、
「保存療法」や「手術療法」など、
骨折の種類や程度によって、さらには年齢やその人の生活スタイルなどによっても左右されます。
→骨折の治癒!骨癒合にかかる日数とは?
→骨折の治癒「骨癒合」の促進方法は?
骨折の種類?…
実は、骨折と一概に言っても、非常に多くの種類があるのをご存知ですか?
そこで今回は、意外と知らない骨折の種類について解説します。
骨折の治癒過程に関する記事はこちら
→骨折の治癒過程「リモデリング」とは?
Contents
骨折の種類とは?
骨折には、
見落としてしまうような小さなヒビから、
命の危険があるような重度のものまで様々です。
大きさだけでなく、
原因や部位、骨折線の数など、様々な分類方法が存在します。
原因による分類
【外傷骨折】
最も一般的な事故などの外力によって生じる骨折です。
外力によるものであっても、もともと病的な理由がある場合は、病的骨折に分類されます。
【疲労骨折】
健康な骨に対して繰り返される負荷が加わり続けることで生じる骨折です。
不全骨折(亀裂骨折)の型となりやすい。
【病的骨折】
骨肉腫や多発骨髄腫、転移性の骨腫瘍など、何らかの疾病により骨の脆弱性が増しているところに生じる骨折です。
このような原因を持っている上で、外力が加わり骨折が生じた場合は、病的骨折に分類されます。
完全性による分類
【完全骨折】
骨が完全に連続性を失っている状態です。
【不完全骨折】
骨の連続性が完全には失われていない状態です。
具体的には、骨にヒビが入る「亀裂骨折」や、
骨膜の損傷がなく外見上の変化がない「骨膜下骨折」などがあります。
解放性による分類
【解放骨折(複雑骨折)】
骨折部が、体外に解放されている状態の骨折です。
いわゆる骨が体外に飛び出している状態ですね。
多量出血や感染のリスクがあり、多くは緊急手術を要します。
いくつもの「骨片」が生じ、治療も複雑になることから誤解されやすいですが、
複雑骨折とは、「解放骨折」のことです。
【閉鎖骨折(単純骨折)】
骨折部が体外へ解放されていない骨折です。
解放骨折の複雑性に対比して「単純骨折」とも呼ばれています。
部位による分類
【骨幹部骨折】
骨の中央部分の幹に当たる部分の骨折です。
【骨端部骨折】
骨の端の部分の骨折です。
上下肢において体幹に近い部位を近位端骨折、
体幹より遠位を遠位端骨折と言います。
骨折方向による分類
【橫骨折】
骨折線が、骨の長軸に対して直角になる骨折です。
【縦骨折】
骨折線が、骨の長軸に対して平行になる骨折です。
【斜骨折】
骨折線が、骨の長軸に対して斜めになる骨折です。
【螺旋骨折】
骨折線が、骨の長軸に対して螺旋状になる骨折です。
外力のかかり方による分類
【剪断力骨折】
骨の長軸に対して、垂直方向にズレるような力(剪断力)が加わった骨折です。
【圧迫骨折】
骨が圧迫されて圧壊した骨折です。
【捻転骨折】
骨に捻れの力が加わった骨折です。
【剥離骨折】
筋肉や腱、靭帯の付着部に生じる骨折で、これらの牽引力が原因となり、剥がれるように引き裂かれた骨折です。
その他の骨折
【若木骨折】
まるで若木を折り曲げたように、完全に折れずにヒビや屈曲が発生する骨折です。
小児の骨に特有の骨折です。
【成長板骨折】
骨の伸長に関与する骨の骨折です。
成長板骨折は小児に特有の骨折です。
小児に特有の骨折はこちら
→小児の骨折の特徴とは?
まとめ
今回は、骨折の種類について解説しました。
様々な骨折の分類があるのですね。
もし外傷などで骨折が疑わしい場合は、転位などのリスクもあるため、
過度に動かすことがないよう注意しましょう。
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