腰痛に対する「ブロック注射」その種類や方法とは?
「ブロック注射」をご存知ですか!?
病院で医師などに勧められない限り、
比較的認知度は低い注射と言われています。
難治性の腰痛などを抱えている方は必見です。
「ブロック注射」とは、
“痛みを引き起こしている神経に対して、局所麻酔を注射し、疼痛を抑制する方法”
です。
この際、同時にステロイド剤を注入し、消炎鎮痛効果をもたらします。
「ブロック注射」の効果は通常は、
数分から長くて数日とも言われますが、
局所麻酔そのものよりも、
疼痛が一時的に緩和したことによる筋肉の弛緩による血流改善こそが
二次的な痛みを取り除く効果を持つのです。
一般に腰痛は、
その8割以上が原因不明の“非特異的腰痛”と呼ばれます。
「ブロック注射」の大半はこの腰痛に対して行われることが多く、
その種類や方法も様々です。
そこで今回は、腰痛に対する「ブロック注射」の種類や方法について解説します。
「ブロック注射」に関する対象疾患はこちら
→腰痛に対する「ブロック注射」って効果があるの?対象疾患とは?
「ブロック注射」の種類や方法とは?
「ブロック注射」と一概に行っても、
その注射部位や方法は痛みの出方によっても異なります。
以下は腰痛という“症状”に対して行われる「ブロック注射」の種類や方法です。
硬膜外神経ブロック
硬膜外神経ブロックとは、
疼痛を感じる神経(運動神経・交感神経)全てを治療できるブロック注射です。
脊髄を覆う硬膜の外腔に注入する方法であり、
下半身全般の疼痛に対して広く効果が期待できる方法です。
注射にかかる時間はおよそ10-15分程度で、
注射後は30分程度の安静が必要です。
神経根ブロック
神経根ブロックとは、
脊髄の各髄節から分枝した神経が集まって膨隆した神経根に対して行われる注射です。
原因となる神経にピンポイントで注射するため、
造影剤を注入してレントゲン透視下で行います。
痛みの場所に対して正確に行われるため、
ブロック注射の中でも最も効果の高い方法です。
所要時間はおおよそ10-15分程度で、
実施後は30分程度の安静が必要です。
椎間板ブロック
椎間板ブロックとは、
脊椎と脊椎の間に存在する椎間板が原因で生じる腰痛に対して行われます。
具体的な疾患では、
“腰椎椎間板ヘルニア”があります。
神経根ブロックと同様に、
レントゲン透視下にて行われ、椎間板に直接注入します。
所要時間はおおよそ10-15分程度で、
実施後は30分程度の安静が必要です。
「腰椎椎間板ヘルニア」に関する記事はこちら
→腰椎椎間板ヘルニア」の原因や症状、治療法とは?痺れは治る?
→「腰椎椎間板ヘルニア」に対する手術療法とは?入院期間はどのくらい?
椎間関節ブロック
椎間関節ブロックとは、
脊椎と脊椎との間の関節が原因で生じる腰痛に対して実施されます。
具体的な疾患としては、
“腰椎椎間関節症”などが挙げられます。
レントゲン透視下にて行われ、椎間関節に直接注入します。
所要時間はおおよそ5分程度で、
実施後は30分程度の安静が必要です。
仙骨裂孔ブロック
仙骨裂孔ブロックとは、
尾骨付近の仙骨裂孔から注入する方法です。
主に硬膜外ブロックと同様の効果が期待でき、
下肢の痺れや疼痛を引き起こす
注射にかかる時間はおよそ1分程度で、
注射後は30分程度の安静が必要です。
まとめ
今回は、腰痛に対する「ブロック注射」の種類や方法について解説しました。
腰痛が生じている原因によって、
様々な種類や方法のブロック注射があります。
なお、いずれも“保険適応”であり、3割負担の人でもおおよそ3,000-4,000円程度で治療が受けられるようです。
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