骨折の治癒!骨癒合にかかる日数とは?
「骨折」とは、
直達外力または、介達外力などによって
骨が変形したり、破壊されたりする病態です。
一度骨折をきたすと、
骨癒合までにどれだけの日数がかかるのでしょうか!?
「骨折」を経験したことがある人はどれくらいいるのでしょうか!?
20代から60代の男女600人に行った調査で、
およそ3割の人が骨折経験があるという報告があります。
痛そうだし、大変そうだし、
出来ることなら骨折なんてしたくないですよね。
「骨折」とは、
“強力な外力などによって、骨が変形したり破壊され、構造の連続性が絶たれた状態”です。
一概に骨折と言っても、
原因や部位、骨折の生じ方によって様々な種類が存在します。
詳しくはこちら
→骨折とは何か?骨折の種類とは?
骨折後のリハビリテーションや入院中の患者によく聞かれる質問は、
「〇〇の骨折っていつ頃くっつくの?…」
本当によくある質問だし、
誰もが気になる部分ですよね?
しかしながら、一概に答えられない原因があります。
それは何かと言うと、
部位によっても、その人の回復力によってもその時期は異なるからです。
ただし、ある程度部位によって癒合までにかかる期間は決まっています。
そこで今回は、骨折の治癒過程では、骨癒合にかかる日数はどれくらいなのかについて解説します。
注意が必要な骨折の合併症
→骨折によって生じる合併症とは?
そもそもどのような治癒過程を経るの?
骨の場合、その治癒過程において、
「新たな骨組織に置き換わる」
という特徴があります。
これを骨の【リモデリング】と呼びます。
リモデリングの過程では、
炎症期、修復期、リモデリング期の三段階が重なり合って進行します。
その過程の中では、
骨の形成と骨の吸収が繰り返し行われ、
古い骨が徐々に新しい骨へと置き換わっていくのです。
リモデリングに関する記事はこちら
→骨折の治癒過程「リモデリング」とは?
骨癒合にかかる日数は?
ドラマやニュースなどでよく耳にする、
「全治〇〇ヶ月…」
あれって何を基準に言っているんでしょうかね!?
実は、骨折の部位ごとにある程度癒合の日数が決まっているのです。
もちろん年齢や体力、既往歴や基礎疾患などを踏まえた上での個人差がありますが、
医者はそれらを経験的に知った上で、「全治」というものを決めているんです。
それでは、部位ごとの骨癒合の時期を紹介します。
部位 | 骨癒合の期間 | 部位 | 骨癒合の期間 |
中手骨 | 2週間 | 脛骨 | 7週間 |
肋骨 | 3週間 | 上腕骨頸部 | 7週間 |
鎖骨 | 4週間 | 下腿骨 | 8週間 |
上腕骨 | 5週間 | 大腿骨骨幹部 | 8週間 |
上腕骨骨幹部 | 6週間 | 大腿骨頸部 | 12週間 |
なお、この期間はあくまで目安です。
例えば、小児では、成人に比べ20〜30%も早く骨癒合すると言われています。
反対に高齢者では、それよりも遅いことが知られています。
→「肋骨骨折」の原因や症状、治療方法とは?完治期間はどれくらい?
また、この期間がきたから大丈夫!
というものでもなく必ず、
レントゲンやMRIなどの画像診断によって癒合の程度を確認するので自己判断は禁物です。
まとめ
今回は、骨折の治癒過程では、骨癒合にかかる日数はどれくらいなのかについて解説しました。
自分が骨折した部位がどれくらいで癒合するのか…
非常に気になるところですよね!
もちろん、骨折の重傷度や個人因子が治癒の促進に影響があることは間違いないです。
ただし、喫煙などの習慣は骨癒合を遅らせることも知られているため、これを機に禁煙する人も多いのも事実です。
スポンサーリンク