回復期リハビリテーション病院とは?転院できる条件はある?
転倒による骨折や、
人工関節に対する手術など、
多くの疾患に対して初期の治療を行われるのは、“急性期病院”、
または“急性期病棟”です。
その後の回復に関して、主に中心的な役割を担うのが、
「回復期リハビリテーション病院(または病棟)」です。
「回復期リハビリテーション病院」では、
主に、急性期の骨折などに対する手術後や、
人工関節の手術後の患者の転院先として挙げられます。
同一病院内であっても、回復期リハビリテーション病棟がそれに値します。
「回復期リハビリテーション病院」は、
“リハビリテーションを必要とする脳血管疾患または、大腿骨骨折などの整形外科疾患により、
身体機能の低下を来した患者さんを対象に、
集中的かつ効果的にリハビリテーションを行い日常生活の改善や、
在宅復帰と寝たきりの防止を目的とした専門病棟”になります。
そのため、
集中的にリハビリテーションを受けたいからといって、
入院できるわけではなく、幾つかの基準をクリアしなければなりません。
また、回復期リハビリテーション病棟を併設している施設にも限りがあるのです。
そこで今回は、回復期リハビリテーション病院(または病棟)の転院の条件や、リハビリテーションの提供時間などについて解説します。
回復期リハビリテーション病院への転院の条件は?
回復期リハビリテーション病院へ、または病棟への転院の条件には、
まず、【対象疾患】と【発症からの期間】の二つの基準を満たしていなければなりません。
整形外科疾患であれば、
・大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折
・2肢以上の多発骨折の発症後、又は手術後
は、いずれも2ヶ月以内
・大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靱帯損傷後
・股関節又は膝関節の置換術後
は、いずれも1ヶ月以内
といった基準があります。
このような基準は絶対条件であり、
これらの条件に加えて、
「疾患による症状がある程度落ち着いていること」
「高額の薬剤などの使用がないこと」
が挙げられます。
回復期リハビリテーション病棟は、
主にリハビリテーションを主として行うため、
処置や薬剤などの使用は、包括的に入院料に含まれます。
そのため、これらの要件を満たしていなければ、
病院側が損をしてしまうというカラクリもあるのです。
回復期リハビリテーションでのリハビリ時間は?
では、回復期リハビリテーション病院では、
普通の病院と比べて何が異なるのでしょうか?
大きく異なる点は、
・1日最大で9単位(1単位20分で、計3時間)のリハビリテーションを提供
・365日(お盆や正月なども含む)のリハビリテーションを提供
が挙げられます。
リハビリテーションを行う絶対的な時間が異なります。
また、患者を中心として、医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、栄養士、薬剤師などの専門職がチームを組んで在宅復帰を目指すという点でも、
通常の病院に比べて、特化している点です。
まとめ
今回は、回復期リハビリテーション病院または病棟における概要や、転院できる条件リハビリテーション時間などについて解説しました。
集中的にリハビリテーションを受けたい場合には、
やはり回復期リハビリテーション病院(または病棟)が特化しています。
誰でも入れるわけではないので、
条件を満たしているのであれば、積極的に転院を考えるのも一つの手だと思います。
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