骨折の古傷が痛むって本当?その原因とは?
「冬になると”古傷”が痛む…」
漫画にありそうなカッコ良い言葉ですが、
実際に当事者になるとなかなか大変な症状です。
・冬
・雨の日
・寒い日
などは「 “古傷”が痛む 」と言われますが、これって本当でしょうか!?
そもそも“古傷”って何なのでしょうか!?
ここでいう「古傷」とは、
“過去に受傷した外傷”のことを指します。
具体的には、骨折なんかがその大半を占めます。
その他にも、打撲・熱傷や凍傷・内出血などが挙げられます。
これらの”古傷”というのは、
基本的には完治しているはずです。
骨折の場合でいう完治とは、
“骨が癒合している状態”ですね。
しかしながら、骨折という現象に対しては完治していますが、
周辺の皮膚や筋、もしくはもっと細部の組織までもが完治しているとは限りません。
また、その他の要因が、“古傷”に作用することもあります。
そこで今回は、
「骨折の古傷が痛むって本当なのか?」
その原因などについて解説します。
骨折の”古傷”が痛む原因は?
骨折の古傷が痛むのは、
大抵の場合、以下のような状況の時が多くないですか?
・雨や曇りなどの天気が悪い日
・季節の変わり目などの時
・冬の寒い日
事実、このような場合に”古傷”が痛み出すことがあるらしく、
その原因には、「気圧の変化」が関係しているようです。
ここでいう気圧の変化とは、
「気圧の低下」のことであり、
気圧の低下が以下のような様々な身体反応を引き起こすのです。
自律神経による作用
気圧の低下によって、自律神経系が作用します。
自律神経には、“交感神経”と“副交感神経”とがありますが、
前者は、活発に活動している時や緊張している時に働きます。
後者は、リラックスしている時や寝ている時に働きます。
気圧が低下すると、
内耳に存在している気圧受容器が反応し、
身体が“交感神経優位”となります。
この際に、「ノルアドレナリン」と呼ばれる物質が分泌され、
この働きによって血管収縮による血行不良や、疼痛センサーが過敏になるなどの変化が生じるのです。
炎症物質による作用
気圧が低下することで、炎症を引き起こす化学物質にも変化を及ぼします。
気圧の低下によって、
身体の中では“ヒスタミン”と呼ばれる炎症を引き起こす物質が活発化します。
この働きによって、“古傷”の部分の炎症を再燃させるのではないかと言われています。
ストレスによる作用
天気の悪い日はなんとなく気分が「ズーン」としますよね。
前述したように、“古傷”が痛み出すので無理もありません。
といったように、
天気が悪い=調子が悪い=古傷が痛む
という図式に必要以上に結びつけてしまう場合もあります。
つまり「気にしすぎ」ですね。
ただ、自律神経の乱れ自体がストレスの原因にもなるので、
気圧の低下は、よりストレスによる影響を強めるということは言えるでしょう。
まとめ
今回は、「骨折の古傷が痛むって本当なのか?」
その原因などについて解説しました。
ただの都市伝説ではなく、
それなりの根拠があります。
ただし、そのような状態を強めてしまうのも、
思い込みなどの面も多い為、「気にしすぎない」ということも大事なんです。
気圧の低下が関係する痛みはこちら
→身体の調子と天気の関係とは?気圧が影響する?
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