脛骨高原骨折(プラトー骨折)とは?原因や症状、治療法は?
「脛骨高原骨折」は、
膝関節を構成する“脛骨”の荷重部の骨折です。
この荷重部分は、平坦であり、
まるで“プラトー(=高原)”のようであることから、
「脛骨高原骨折」と呼ばれています。
「脛骨高原骨折」は、
一般に“すね”と呼ばれる脛骨の骨折です。
脛骨の中でも、大腿骨との接点である荷重部分の骨折なんです。
若年者では、交通事故や転落にて、
高齢者では、転倒などの外傷などによってそれぞれ受傷します。
荷重部分の骨折は、
粉砕や陥没などの骨折型になりやすく、
体重が支えきれずに歩行などの日常動作に支障をきたします。
治療方法には、
程度によりますが、保存療法で完治する場合もあります。
ただし、重症度によっては【手術療法】が必要となります。
そこで今回は、脛骨高原骨折(プラトー骨折)の原因や症状、その治療法などを解説します。
「脛骨高原骨折」とは?
脛骨高原骨折は、
脛骨の“プラトー(高原)”部分の骨折です。
脛骨のプラトー部分は、
荷重部分でありながら“外側”部分の骨密度が低値であり、
かつ前2/3部分が脆弱であります。
そのため、とりわけ外側の関節面の骨折や陥没が生じやすいのです。
脛骨高原骨折の原因とは?
脛骨高原骨折の原因(受傷機転)は、
若年者の場合は、交通事故や高所からの転落、スポーツ外傷などが主となります。
特に、外側関節面の脆弱性のため、膝関節に外反方向の外力が加わることで生じます。
一方で、高齢者の場合は、転倒などの外傷で生じます。
特に階段などの転落の衝撃が強い場合に生じやすいです。
脛骨高原骨折の症状とは?
脛骨高原骨折は、
大腿骨との結合面の骨折であり、
かつ荷重部分であることから起立や歩行が困難となります。
また、受傷直後は、激しい腫脹や疼痛が生じます。
その際の出血によって、下腿の筋区画内への流入は、コンパートメント症候群などの合併症を引き起こすこともあります。
脛骨高原骨折の治療法とは?
脛骨高原骨折の治療法は、
脛骨高原骨折のX線分類である
【Hohlの分類】によって選択されます。
非転位型の場合には、「保存療法」が選択される場合が多いとされています。
3-4週程度の外固定の後、骨癒合が得られる8-10週程度で荷重を開始します。
一方で転位型の場合、または脛骨関節面が5mm以上の陥没の場合に、
「手術療法」が適応となる場合が多いです。
いずれの治療方法においても、
膝関節内骨折であるため、
固定期間を有する場合に、
軟部組織の癒着などから、容易に関節可動域制限をきたします。
そのため、安静と同時に、
【リハビリテーション】を並行して行う必要があります。
まとめ
今回は、脛骨高原骨折(プラトー骨折)の原因や症状、その治療法などを解説しました。
いずれの治療が選択される場合においても、
免荷期間が長いため、全身的な筋力や体力予防を行うことが重要となります。
また、後遺症としての関節可動域制限をきたさぬよう、
適切なリハビリテーションを受けることが必要があります。
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