「膝蓋骨骨折」骨折型の分類とは?
膝蓋骨骨折は、
いわゆる「膝のお皿」の骨折です。
高齢者はもちろんのこと、
若年者においてもスポーツなどによって受傷することがあります。
「膝蓋骨」は、
膝関節の前面に位置しており、一般に「お皿」と呼ばれる骨です。
膝蓋骨の上端には、
「大腿四頭筋」と呼ばれる膝周囲筋で最大の筋肉が付着しています。
膝蓋骨の役割は、膝を伸ばす際の支点となって、膝伸展筋力を補助します。
膝蓋骨の骨折は、
全骨折のおおよそ1%を占めています。
受傷機転となるのは、
・直達外力
・介達外力
によるものがあります。
直達外力は、
転倒や交通事故により、直接外力が加わった際に生じます。
一方、介達外力は、
冒頭に述べたように、上端に付着する大腿四頭筋の牽引力によって生じます。
詳しくはこちらを参照ください!
→膝蓋骨骨折とは?原因や症状、その治療方法は?
そんな膝蓋骨骨折の治療法には、
保存療法と手術療法があります。
これらの選択基準の一つに、骨折型の分類があります。
そこで今回は、「膝蓋骨骨折」の骨折型の分類について解説します。
骨折型の分類について
骨折型は、
骨折の形態または部位によって
【横骨折】
【縦骨折】
【粉砕(星状)骨折】
【遠位骨折】
に分類されます。
さらに、骨折の程度によって
「亀裂骨折」
「離開骨折」
「粉砕(星状)骨折」
に分類されます。
膝蓋骨骨折に対する手術はこちら
→膝蓋骨骨折に対する手術療法とは?どんな方法がある?
骨折の形態または部位による分類
横骨折は、骨折線が横に入ったタイプです。
介達外力によって生じることが多いです。
膝蓋骨骨折の中で最も頻度が高く、50%〜80%程度を占めます。
縦骨折は骨折線が縦に入ったタイプです。
レントゲン上では大腿骨と重なり判別が難しい場合もあるので、
「軸写撮影」にて骨折線を確認します。
粉砕骨折は、文字通り粉砕した骨折です。
骨折線はあらゆる方向へ入ったタイプで、直達外力によって生じることが多いです。
横骨折についで多い骨折で、多くは手術療法が選択されます。
遠位骨折は、膝蓋骨の遠位に生じる骨折です。
頻度としては稀な骨折です。
骨折の程度による分類
亀裂骨折は、亀裂が入っているものの、
骨膜による連続性が残存しているものです。
離開骨折は、骨膜及び軟部組織の損傷があるものです。。
粉砕骨折は、文字通り粉砕し、様々な骨折線が入ったタイプです。
膝蓋骨骨折のリハビリテーションはこちら
→膝蓋骨骨折の保存療法に対するリハビリテーション方法は?
まとめ
今回は、「膝蓋骨骨折」の骨折型の分類について解説しました。
骨折のタイプによっては、レントゲンでも判断が難しいケースもあるようです。
基本的に機能予後は良いようですが、重度の粉砕骨折や開放性の粉砕骨折では後遺症を残す可能性が大きいようです。
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