人工股関節全置換術(THA)で備えるべき必需品とは?手術前に準備すると便利!
人工股関節全置換術(Total Hip Arthroplasty:THA)は、
変形性股関節症や突発性大腿骨頭壊死症などに対する標準的手術療法で、
年間5万件以上の手術が行われています。
その主な効果としては、
除痛や関節可動域の改善などに伴う歩行や階段昇降を中心とした
日常生活動作の改善が期待できます。
一方で、手術を行うからにはリスクも伴い、THAに限ったものでいえば、
“脱臼”が主なものであると言えます。
脱臼に関する詳しい記事はこちらを参照してください!
→人工股関節全置換術後の脱臼の原因や時期は?
脱臼を防止するためには、
ある特定の方向へ足を動かしてはならないことになるのですが、
とりわけ手術直後にはそれらの制限によっていくつかの日常で必要な動作が制限されます。
具体的には、
・靴や靴下を履くこと
・床のものを拾う事
です。
そんな時でも
「人には手伝っってもらいたくない!」
と思う人は少なくないでしょう。
そのような時に役に立つアイテムがあります。
今回は、特に手術前(入院前)から準備しておきたい、THAの手術の必需品となるアイテムを二つ紹介します。
THAの手術前に準備したい必需品
ソックスエイド
「ソックスエイド」とは、
文字通り“靴下を履く事を手伝う道具”です。
実は、THA後の脱臼のリスクを考えた時に、
過剰に股関節を曲げたり、横坐りのような体勢から足の先までリーチすることは行わないほうが良いとされます。
(後方侵入:お尻の方から人工関節を入れた場合に限り)
では、脱臼予防の観点からどうすると良いかというと、
あぐらのような姿勢で靴下を履くことが推奨されます。
つまり、今まで行えていた方法で行えずに、新たな方法で習得せねばならず、
術後早期に行うことが難しかったり、場合によっては術後も自力で行うことが難しい場合もあるのです。
そんな時に使用するアイテムが、
「ソックスエイド」なんです。
先端の青い部分に靴下を装着します。
取り付けてある長い紐の部分を持ちながら、靴下の入り口に足を挿入していき、
手前側に引き抜くことで、過剰に股関節を動かさなくても履くことができるのです。
比較的リーズナブルなお値段で購入できるのもありがたいです。
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マジックリーチャー
商品名は様々ですが、
長い柄の先端にツマミがついており、
トリガーを引くことでものをつかむことができます。
百聞は一見にしかず!
これを見ていただければ容易に想像はつきますね。
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例えば、ベッドに腰掛けている時に物を床に落としてしまったら…
本来ならば身体をかがめて手を伸ばせばなんてことないのですよね。
しかしながらTHA後の場合、
かがむことで股関節が過剰に曲がる方向は脱臼のリスクとなるのです。
これ一つあれば、まだ歩くことのできない時期にも非常に重宝できます。
そしてなんと朗報なのが、
これって100円均一でも購入が可能なんです。
もう少し丈夫なものであっても、
500円商品としてダイソーなどで購入可能です。
まとめ
今回は、特に手術前(入院前)から準備しておきたい、
THAの手術の必需品となるアイテムを二つ紹介しました。
いずれも実際の病院などで、
THA術後の患者が重宝しているアイテムです。
中には病棟やリハビリの指導としても紹介されるくらいメジャーな商品です。
脱臼しないために必要なことはもちろんですが、
術後早期でなかなか自分で動けない場合に役立つので、
ストレスをためずに生活するためには是非オススメの商品です。
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