「間欠性跛行」とは?その原因や治療法は?原因疾患は何?
身体に特別な損傷や不具合がない限り、
歩くということはごくごく当たり前の動作となります。
しかしながら、痛みや痺れ、筋力低下や関節可動域制限など、
何らかの機能障害が出現すると、
足をひきづったり、かばったりするなどの異常歩行を呈すことがあります。
このような歩行を「跛行」と言いますが、
跛行の中でも代表的なものの一つに、
「間欠性跛行」があります。
「跛行」とは、
“外傷、奇形、その他の疾患により正常な歩行ができない状態”
と定義されます。
(この場合、老化や疲労などによるものは含めない)
外傷や奇形などがない場合には、
何らかの原因疾患が隠れていることもあり、
「跛行」はその原因疾患を特定するヒントになることもあります。
「跛行」の中でも代表的なものの一つに、
「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」があります。
これは、
“しばらく歩行を行うことで、下肢の痛みや痺れが出現するが、座ったり前かがみになることで症状が軽快する現象”
を言います。
休息を入れることで回復することが「間欠性跛行」の特徴です。
今回は、「間欠性跛行」の原因や治療法、そして原因疾患について解説します。
「間欠性跛行」とは?
「間欠性跛行」とは、
“しばらく歩行を行うことで、下肢の痛みや痺れが出現するが、座ったり前かがみになることで症状が軽快する現象”
です。
「間欠性跛行」の”間欠”は、一定の間隔で生じたり治ったりを意味します。
ここでいうしばらくというのは、個人差があり、5分の人もいれば10分の人もいます。
しかしながら、一旦休息を入れることで再び歩行が可能になるというのが、
「間欠性跛行」の特徴と言えます。
「間欠性跛行」の症状は?
「間欠性跛行」の症状には、
・下肢の痛み
・下肢の痺れ
・つる(こむら返り)
などの症状が出現します。
後述しますが、神経性の要因によって生じた場合には、
神経の走行に合致した部位の疼痛や痺れが生じます。
稀に筋肉のだるさや”足をつる”といった症状が出現する場合もあります。
「間欠性跛行」の原因は?原因疾患は?
「間欠性跛行」の原因には、
以下の二つのメカニズムが考えられます。
【神経性間欠性跛行】
神経性の間欠性跛行は、
椎間関節や黄色靭帯の肥厚、椎間板の脱出や脊柱管の狭窄などによって、
脊髄が圧迫されることで生じます。
立位や歩行などにおいて、脊柱を伸展(そる)することで増強するのが特徴です。
そのため、休息時には前にかがんだり座ったりすることで症状が軽快するのです。
原因疾患となるのは、「腰部脊柱管狭窄症」です。
【血管性間欠性跛行】
血管性間欠性跛行は、
下肢の血管が狭窄することによって狭くなったり、詰まったりすることで、
血液が十分に供給されず、細胞の酸素不足によって疼痛などが生じます。
休息時には姿勢などに関係せず、安静にすることで症状が軽快します。
原因疾患となるのは、「閉塞性動脈硬化症」です。
間欠性跛行の治療法は?
「間欠性跛行」の治療は、
先に挙げた原因疾患をそれぞれ治療することに尽きます。
それぞれの治療法などは以下の記事を参照してください!
「腰部脊柱管狭窄症」
→腰部脊柱管狭窄症とは?原因や症状、その治療方法は?
→腰部脊柱管狭窄症における手術療法の種類や方法とは?
「閉塞性動脈硬化症」
→閉塞性動脈硬化症とは?原因や症状、その治療法は?下肢に出現!
まとめ
今回は、「間欠性跛行」の原因や治療法、そして原因疾患について解説しました。
「間欠性跛行」を疑うような症状が出現した場合には、
速やかに受診し、早期発見・早期治療を行うことが重要となります。
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