「大腿骨骨幹部骨折」の手術療法とは?その種類は?
「大腿骨骨幹部骨折」は、
大腿骨の中央部の“骨幹”の骨折です。
人体で最も長く、そして強固な骨である大腿骨の骨幹は、
激しい外力などによって受傷します。
治療は、
【手術療法】が中心となります。
「大腿骨骨幹部骨折」は、
大腿骨の中央部、“骨幹”と呼ばれる部分の骨折です。
成人などでは、
交通事故や高所からの転落が受傷機転となりますが、
高齢者においては、
軽微な転倒などでも受傷することがあります。
詳しくはこちら
→「大腿骨骨幹部骨折」の原因や症状、その治療方法は?
そんな「大腿骨骨幹部骨折」の治療は、
【手術療法】が中心となります。
そこで今回は、「大腿骨骨幹部骨折」の手術療法について、
その種類などを解説します。
「大腿骨骨幹部骨折」の手術療法とは?その種類は?
大腿骨骨幹部骨折の治療は、
小児などの場合には、自己矯正力を生かして「保存療法」が適応となる場合もありますが、
成人の場合は、
【手術療法】が第一選択です。
ただし、手術前の状態によって(開放性、合併症、全身状態等)は、
一時的に、
・牽引療法
・創外固定
などの方法を用いる場合があります。
何らかの原因で手術が早期に行なうことができない場合に、
変形などの予防などから適応となるのです。
しかしながら、手術療法が可能となり次第、早期に内固定術が行われます。
代表的な内固定術の方法として、
・髄内釘固定術
・プレート固定術
があります。
髄内釘固定術
髄内釘固定術とは、
大腿骨の中心に固定用の金属を留置し、固定を行う方法です。
大腿骨の軸に沿って金属が挿入されるため、極めて安定性は高いです。
また、骨折部よりも離れた位置から小さな皮切で挿入できるため、
侵襲が小さいこともメリットとしてあげられます。
骨癒合率は99%、合併症はほとんど無いとまで言われている、
Gold Standardな方法です。
プレート固定術
髄内釘固定術を行なうことが出来無い場合などに、
適応となるのが、ブレート固定術です。
プレート固定術とは、
大腿骨の外側からプレートを当て、ワイヤーなどで固定する方法です。
股関節に人工骨頭などが挿入されていて、
その下の部分が骨折した場合などに、適応となることがあります。
この方法は、広範囲に軟部組織を剥離して展開するため、
骨癒合の遷延化や、膝関節の拘縮が生じやすいという欠点があります。
まとめ
今回は、「大腿骨骨幹部骨折」の手術療法について、その種類などを解説しました。
大腿骨骨幹部骨折は、その損傷の大きさから、
術後すぐに手術が出来ないことも少なくありません。
ただし、適切に手術療法が施行されれば、入院期間は長いものの、
予後は良好と言われています。
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