関節リウマチの診断基準とは?
「関節リウマチ」とは、
自己免疫疾患の一つで、全身性の炎症性疾患です。
多くは30〜50歳代の女性に好発し、
関節破壊を中心とした多彩な臨床症状や、
日常生活動作制限を生じます。
「関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis:RA)」は、
自己免疫疾患、すなわち“本来身を守るための自己免疫の異常による疾患”です。
自分を守るどころか、自分を攻撃してしまい、
全身の関節に炎症をきたす疾患です。
関節リウマチの原因は、不明ではあるものの、
遺伝的な要因に環境因子が加わって発症すると考えられています。
30歳〜50歳代の女性に好発し、
30歳以上において、その発症率は約1%と言われています。
関節リウマチの診断・検査方法はこちら
→関節リウマチとは?その診断や検査方法がある?
関節リウマチの原因に関する記事はこちら
→関節リウマチの原因や、その病態とは?
全身の関節の滑膜に炎症をきたし、
再燃と寛解を繰り返しながら徐々に進行していきます。
代表的な症状は、関節の破壊であり、
特に、手指や手関節、足趾や足関節、膝関節などに好発し、
変形や関節可動域制限、疼痛などから日常生活動作に重大な障害をきたします。
詳しい症状に関する記事はこちら
→関節リウマチとは?どのような症状がある?
治療の第一選択は、
【薬物療法】です。
現在では、適切かつ長期的な視点での投薬によってある程度、
症状を抑制することが可能となっています。
加えて、リハビリテーションや生活指導、必要によっては手術療法などを併用しながら治療を行います。
では、関節リウマチとは、どのようになった場合に診断を受けるのでしょうか!?
代表的な幾つかの診断基準が存在するため、
今回は、関節リウマチの診断基準について解説します。
関節リウマチに関する記事はこちらもどうぞ
→関節リウマチってどんな疾患?その原因や症状、治療方法は?
Contents
関節リウマチの診断基準とは?
近年では、治療薬の大幅な進歩によって、関節リウマチの症状をある程度抑制し、進行を遅らせることが可能となりました。
しかしながら、関節破壊に起因する変形や関節可動域制限は進行してからでは投薬治療は役に立ちません。
そのため、出来るだけ早期の発見・診断が重要です。
関節リウマチにおける診断基準は、古くより
【米国リウマチ学会(ACR)による分類(診断)基準 [1987年] 】が用いられてきました。
しかしながら、この基準では、すべての関節リウマチ患者に合致しないことが多く、
早期診断には適していないという問題があったのです。
そこで、2010年に
【米国および欧州リウマチ学会(EULAR)による新分類(診断)基準[2010年]】が発表されたのです。
以下にそれぞれの診断基準を記載します。
【米国リウマチ学会(ACR)による分類(診断)基準 [1987年] 】
【米国リウマチ学会(ACR)による分類(診断)基準 [1987年] 】
まとめ
今回は、関節リウマチの診断基準について解説しました。
多くの医師や研究者が日々関節リウマチの治療薬などの発展を目指しており、
現在までの治療薬の改善に至りました。
同様に診断基準も適切なものに生まれ変わっているのですね。
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