腰痛に対する「ブロック注射」って効果があるの?対象疾患とは?
薬が効かない…
リハビリでも効果がない…
そんな辛い痛みに対して行われる方法として、
「ブロック注射」があります。
「ブロック注射」とは、
“痛みを引き起こしている部位の近くの神経に局所麻酔薬を注射することで、神経の興奮を抑制し、疼痛を抑える方法”
です。
消炎鎮痛などが効かないほどに強い疼痛が生じている場合などに適応となります。
「ブロック注射」が施行される疼痛として代表的なものに、
“腰痛”があります。
腰痛と一概にいっても、
筋肉や骨、軟部組織などなど、疼痛を引き起こしている原因は多岐に渡ります。
そのような原因は何にせよ、
疼痛が生じていると、筋肉を固定的に固めてしまい、血行不良を招くことから、
さらなる疼痛を引き起こすと行った悪循環が生じます。
このような悪循環を断ち切るために、
「ブロック注射」によって、疼痛を引き起こしている神経を遮断し、疼痛を抑制するのです。
では実際に「ブロック注射」にはどのくらいの効果があるのでしょうか?
対象となる疾患などについても解説します。
「ブロック注射」はどのくらい効果がある?
「ブロック注射」による神経遮断で生じる疼痛の抑制効果は、
実際には数時間から数日程度しか持ちません。
しかしながら、疼痛が抑制されている間に、
筋肉が適度にほぐれ血行が改善するだけでも症状が緩和します。
しかも実際には、局所麻酔だけでなく、
同時にステロイド剤も注入するため、より症状の緩和に効果的なのです。
反対に、その効果はほんの一時期だけで、
すぐに疼痛がぶり返した…
なんてことも少なくなく、非常に個人差が大きい注射なのです。
「ブロック注射」の対象疾患は?
腰痛に対する代表的な「ブロック注射」の方法として、
“硬膜外神経ブロック”が挙げられます。
(他にもいくつかの種類があります)
“硬膜外神経ブロック”は、
脊髄の外側に存在する硬膜の外腔に局所麻酔を注入します。
その方法は、
治療ベッドに横たわり、身体を丸くします。
深さ約3-5cm程度の深さにある硬膜外神経に対して注射を行い、薬剤を投与します。
効果は約10分度程度で現れ始め、30分程度ベッド上で安静にし、終了となります。
対象には以下のような疾患が挙げられます。
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎すべり症
・筋筋膜性腰痛
・腰椎椎間板ヘルニア
・慢性腰痛症
・坐骨神経痛
・腰椎圧迫骨折
などです。
腰部脊柱管狭窄症のように、
必ずしも、腰痛症状だけでなく、下肢に放散する疼痛や痺れなどにも有効となります。
まとめ
今回は、「ブロック注射」の効果や対象疾患などについても解説しました。
病院に入院し、医師などに勧められない限り、
比較的認知度は低いと言われています。
緩和することなく、強い疼痛をお持ちであれば、整形外科や専門のペインクリニックなどの受診も検討してみると良いかもしれません。
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