半月板損傷の診断方法とは?
半月板損傷は、
荷重時など下腿が固定された状態での回旋ストレスで受傷します。
多くは、サッカーやバスケットボール、スキーなどのスポーツでの外傷によるものです。
半月板損傷の診断にはどのようなものがあるのでしょうか!?
半月板とは、
“大腿骨と脛骨の間にある線維軟骨”です。
膝関節の内側または外側に一つづつ存在し、
膝の円滑な屈伸や、衝撃の緩衝といった働きを有しています。
半月板の損傷は、
交通事故やスポーツ外傷などによる高エネルギーが加わった際に生じます。
多くは、荷重時の回旋ストレスの強制であり、
半月板単独損傷のみならず、前十字靭帯や内側側副靱帯との合併損傷も少なくありません。
半月板損傷に関する記事はこちら
→半月板損傷とは?原因や症状、その治療方法とは?
半月板損傷の治療方法は、
関節鏡視下による手法が一般的です。
・縫合術
・切除術
など、その重症度や損傷の部位、損傷の形状などによって決定されます。
半月板損傷の手術療法はこちら
→半月板損傷に対する手術療法!種類や方法、関節鏡視下手術って何?
このように、適切な手術方法を選択するためには、
適切な診断が必要となります。
半月板損傷の診断にはどのような方法があるかご存知ですか!?
半月板損傷の診断方法
半月板損傷の診断方法には、下記の方法が一般的です。
・問診
・徒手的検査法
・関節鏡視下検査
・画像診断
これらの中でも確定診断として利用されているのは、画像診断です。
また、徒手的検査法などは補助的診断に用いられ、理学療法士などの徒手療法に熟練したものが施行します。
理学療法士が行うリハビリはこちら
→半月板損傷における手術療法後のリハビリテーション方法は?
問診
問診では、損傷に至った機転や経過の聴取が必要です。
どのような方向や肢位で損傷に至ったかなどによってある程度の予測が可能です。
徒手的検査法
徒手的検査法とは、徒手操作によって症状を再現させるテストです。
主に補助的診断として用いられ、理学療法士などの熟練した者が実践するのが一般的です。
半月板損傷に対する徒手的検査法には、
・アプレー圧迫テスト(Apley Compression Test)
・マクマレーテスト(McMurray Test)
が代表的です。
具体的なテストの方法などはこちらを参照してください!
関節鏡視下検査
関節鏡視下検査とは、膝関節に直接的に関節鏡を挿入し、損傷を確認します。
侵襲が少ないことが利点ではありますが、
それはあくまで手術療法で用いられる場合であるため、
最近では、麻酔等の煩雑さやMRIの進歩によって行われなくなりました。
ただし、検査の延長線上で直接手術が行えるという部分では、手術を前提とした場合に用いられる方法といえるでしょう。
画像診断
確定診断として用いられる方法が画像診断です。
X線(レントゲン)では半月板は描写することができないため、
半月板損傷の鑑別に用いられる方法は、
【MRI】です。
非侵襲であり、半月板のみならず靱帯損傷も同時に診断できるため、現在では最も用いられている方法です。
膝関節の靭帯損傷に関する記事はこちら
→前十字靭帯損傷とは?受傷機転や症状、その治療方法は?
→内側側副靱帯損傷とは?原因や症状、その治療法は?
まとめ
今回は、半月板損傷の診断方法を解説しました。
素人考えで放置していると、大腿四頭筋の筋萎縮や、関節裂隙の圧痛、
さらには、軟骨の磨耗による変形性関節症への進展にも注意が必要です。
損傷後には必ず、受診をし、正しい診断の上で適切な治療を開始しましょう。
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