高齢者の骨折の特徴は?好発する4大骨折部位とは?

    
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高齢化社会が進む日本において、

「高齢者の骨折」は、増加の一途をたどり、

一つの社会的な問題と言っても過言ではありません。

 

高齢者の骨折には幾つかの特徴が存在します。

 
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高齢者の骨折は、

若年者と違って幾つかの骨折しやすい特徴があります。

 

 

一つ目の特徴は、

【骨の脆弱性がある】ことです。

「骨粗鬆症」などの基礎疾患を有している場合が多く

軽微な転倒などでも容易に骨折に至ります。

特に閉経後の女性はホルモンの関係から骨は脆弱化しやすいのです。

高齢者に頻発「骨粗鬆症」の原因は?ホルモンが関係?

 

 

二つ目の特徴は、

【骨折の治癒が遅い】ことです。

小児の骨折とは異なり、高齢者の骨折には自家矯正力が乏しいのです。

一度骨折するとなかなか治らず、治療が遷延し、認知症などの症状を悪化させることもあります。

骨折の治癒!骨癒合にかかる日数とは?
骨折の治癒過程「リモデリング」とは?

 

 

三つ目の特徴は、

【骨折しやすい部位がある】ことです。

高齢者の骨折には、4つの好発部位が存在します。

それは、

・大腿骨頸部骨折
・上腕骨外科頸骨折
・脊椎圧迫骨折
・橈骨遠位端骨折

です。

 

今回は、この中でも、三つ目の特徴である、

高齢者に好発する4大骨折部位について解説します。

ちなみに小児の骨折の特徴はこちら
小児の骨折の特徴とは?


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高齢者に好発する4大骨折部位

高齢者は、骨粗鬆症などの基礎疾患を有するがゆえに、

転倒転落などで容易に骨折に至ります。

 

加えて、構造上、特有の脆弱性を示す骨折部位が存在します。

以下に一つづつ解説します。

 

 

大腿骨頸部骨折

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大腿骨頸部骨折は、本邦においても高齢者に最も多い下肢骨折であり、

生命予後にも影響する骨折であるため、

その注目度は非常に高いです。

 

大腿骨の頸部は、

股関節の付け根部分に位置する大腿骨の頸部の骨折です。

骨頭の下でくびれのように細くなっていることから転倒などの軽微な外力で骨折するのです。

 

また、この部分は血流も乏しいことから自然回復は困難で多くの場合は、

手術療法が適応となります。

 

起立や歩行障害の残存は、日常生活動作を妨げる非常に重要な課題であるため、

術後はリハビリテーションを経て日常生活への復帰を目指します。

 

大腿骨頸部骨折に関する記事はこちらを参照ください!
大腿骨頸部骨折とは?原因や症状は?治療方針は?
大腿骨頸部骨折の診断や分類方法は?Garden分類とは?
大腿骨頸部骨折の手術療法の種類は?人工骨頭置換術とは?
大腿骨頸部骨折の手術後のリハビリテーションの内容は?期間はどのくらい?

 

 

上腕骨外科頸骨折

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上腕骨外科頸骨折は、

転倒などにより直接肩を強打することにより生じる骨折です。

受傷者の多くは、60歳以上の高齢者です。

 

この部位の骨折は、転位が少なく、保存的加療によっても骨癒合が得られるとされています。

ただし、骨折の重症度によっては、手術療法が必要であり、

プレート固定術や、髄内釘固定術などが選択されます。

また粉砕骨折の場合は、人工骨頭置換術などが適応となることもあります。

 

リハビリテーションでは、

肩の関節可動域を広げたり、必要な筋力を強化するなど、

再び実用性のある上肢の獲得を目指します。

上腕骨近位端(外科頸)骨折とは?原因や症状、治療方法は?

 

 

 

脊椎圧迫骨折

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脊椎圧迫骨折とは、

いわゆる「背骨」の部分の骨折です。

 

尻もちなど、後方への転倒によって、

押しつぶされるように「圧迫」されることによって生じます。

主な原因は骨粗鬆症などの原疾患によるもので、

咳やくしゃみで生じることもあれば、車の振動などによって受傷することもあります。

 

脊椎圧迫骨折の治療は、たいていの場合は、

コルセットなどの安静装具を用いる保存療法です。

 

安静にしながらも、廃用症候群などの二次的な障害が生じないよう

運動療法を行います。

 

圧迫骨折は再発率も高く、原疾患の治療と共に、

体幹筋力の強化や生活指導などのリハビリテーションも重要です。

 

脊椎圧迫骨折の詳しい記事はこちら
腰椎圧迫骨折とは?原因や症状、治療方針は?
腰椎圧迫骨折の保存療法!コルセットの効果とは?
腰椎圧迫骨折の好発部位は?再発のリスクはどのくらい?
腰椎圧迫骨折のリハビリテーション方法や禁忌事項とは?
腰椎圧迫骨折におけるリハビリテーションの評価項目は?

 

 

 

橈骨遠位端骨折

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橈骨遠位端骨折は、

別名「コーレス骨折」などとも呼ばれます。

 

受傷機転は、手のひらをついて転んだり、

自転車やバイクに乗って転んだ際に橈骨の遠位(手首付近)が折れる骨折です。

 

治療においては、ズレた骨の整復操作を行い、ギプスやシーネで固定します。

このように多くの場合は、保存療法が適応となりますが、

骨片の一部がズレて整復困難な場合は、手術療法が適応となります。

 

手術後は、適切なリハビリテーションを行い、

特に手関節周囲の関節可動域訓練を行うなど、

実用的な上肢機能の獲得を目指します。

橈骨遠位端骨折の詳しい記事はこちら
橈骨遠位端骨折とは?受傷機転や治療方法は?
橈骨遠位端骨折に対する手術療法とは?
橈骨遠位端骨折の保存療法に対するリハビリテーションとは?
橈骨遠位端骨折に対する手術後のリハビリテーションとは?

 

 

 

まとめ

今回は、高齢者に好発する4大骨折部位について解説しました。

高齢者の骨折で恐いのは、一次的に受けた損傷のみならず、

長い入院期間での体力や認知機能の低下です。

現在では多くの病院において、早期からのリハビリテーションが適応となりますが、そうでない場合もあるため、きちんとリハビリテーションの頻度なども確認してみる必要がありますね。


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