腰椎圧迫骨折とは?原因や症状、治療方針は?

    
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わが国は、急速な高齢社会を迎えており、

2025年には全人口の3.3人に1人が65歳以上になると推定されている。

 

そんな中、加齢に伴い増加する疾患の一つに「骨粗鬆症」があります。

骨の脆弱性は、転倒などを始めとして容易に骨折を招きます。

 

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高齢者の骨折の中で最も頻度の高い代表的な疾患は、

【腰椎圧迫骨折】です。

脊柱には、脊椎と呼ばれる小さな骨が連続して存在しています。

脊柱の中でも下部に存在する腰椎と呼ばれる部位が、外力による圧迫を受けて骨折したものを腰椎圧迫骨折と言います。

 

 

受傷機転には、様々な要因がありますが、

骨粗鬆症などによる骨の脆弱性を有している場合が殆どです。

そのため、軽微な転倒などでも容易に骨折を引き起こします。

高齢者に頻発「骨粗鬆症」の原因は?ホルモンが関係?

 

 

その治療法は、【保存療法】が殆どであり、基本的に安静を強いることです。

ただでさえ、高齢者が受傷しやすいこともあって、長期の安静は、体力の低下や認知機能の低下などを引き起こす可能性もあり、早期からのリハビリテーションの重要性も問われています。

 

 

そこで今回は、腰椎圧迫骨折の原因や症状、その治療方針などについて解説します!

腰椎圧迫骨折のリハビリテーションに関する詳しい記事はこちら
腰椎圧迫骨折のリハビリテーション方法や禁忌事項とは?
腰椎圧迫骨折におけるリハビリテーションの評価項目は?


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腰椎圧迫骨折とは?

腰椎圧迫骨折は、脊柱の中でも下位に存在する5つの「腰椎」の椎体が外力などによる圧迫力で骨折することです。

腰椎のみならず、脊柱の椎体であれば骨折の可能性はありますが、その中でも胸椎12〜腰椎1の胸腰椎移行部と呼ばれる部位が好発部位です。

腰椎圧迫骨折には、幾つかの分類があります。

・楔状型
・扁平圧縮型
・陥凹型

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一般に椎体骨折が多発化すると、腰椎は徐々に後弯変形を呈すとされています。

 

腰椎圧迫骨折の分類方法に関する記事はこちらを参照ください!
腰椎圧迫骨折の診断や判定方法は?分類方法はある?

腰椎圧迫骨折の好発部位や再発リスクに関する記事はこちらを参照ください!
腰椎圧迫骨折の好発部位は?再発のリスクはどのくらい?

 

 

 

腰椎圧迫骨折の原因は?

腰椎圧迫骨折の受傷機転には様々な要因があります。

・転倒(後方へ尻もち)
・重量物の持ち上げ
・勢いよく椅子に座る
・乗り物による振動
・くしゃみ
・全く身に覚えのないもの

などです。

日常生活レベルの動作に関連して受傷してしまうのです。

「全く身に覚えのないもの」と言ったように特に何もしないのに骨折が生じることもあります。

 

これは、高齢者の特有の加齢変化によって、

・骨粗鬆症による骨量の減少
・骨の脆弱化
・脊柱支持に関わる体幹筋力の低下

などの要因が影響しています。

 

 

 

腰椎圧迫骨折の症状は?

腰椎圧迫骨折の症状は何と言っても【疼痛】です。

 

急性期の場合には、寝返りや起き上がりなどの体動時にも骨折を訴えることが多いです。

骨折をきたした椎体の棘突起周辺の圧痛を認めます。

 

それだけでなく、肋間神経や後外側枝の刺激による放散痛と考えられる

・側胸部痛
・側腹部痛
・下腹部痛

なども認められることもあり、内臓の痛みと紛らわしい状態となることもしばしば…

実際に痛みの部位を問いても骨折部位と一致しないこともあるのです。

 

急性期を過ぎた後には、疼痛を回避するための固定姿勢を呈していたことなどから、

肩甲帯周囲筋や、脊柱起立筋の緊張亢進や圧痛などの所見も認められることがあります。

 

さらに、椎体の後壁が破綻した場合、その骨片が脊柱管内に押し出され脊髄を圧迫することがあります。

これにより、運動や感覚の麻痺を発生することがあり、場合によっては歩行障害などの後遺症を残すこともあるので注意が必要です。

 

 

 

腰椎圧迫骨折の治療方針は?

腰椎圧迫骨折の治療方針としては、

・保存療法
・手術療法

に大別されます。

第一選択としては、多くの場合、保存療法が選択されます。(9割以上)

 

 

保存療法

保存療法は、

・骨折そのものに対する治療
・再発防止を含めた骨粗鬆症の治療
・リハビリテーション

が含まれます。

保存療法の治療は、治すというよりも骨が癒合し、安定するのを待つ!
という治療です。

 

そのため、まずは患部の安静と除痛が最優先です。

患部の安静には、コルセットを使用し、臥床期間の設定と、痛み止めなどによる投薬治療が行われます。

多くの場合、受傷後2週間でコルセット着用での端座位が許可されます。

コルセットの種類効果について知りたい方はこちらの記事を参照ください!
腰椎圧迫骨折の保存療法!コルセットの効果とは?

 

同時にリハビリテーションでは、ベッド上臥床期間の時期から関節可動域訓練や筋力増強訓練など、疼痛に合わせて全身的な体力維持に努めます。

離床が始まり次第、端座位や立位、歩行訓練などを進めていきます。

 

ただし、勘違いしていけないのは、投薬でもリハビリテーションでも骨折部位を治すことは出来ません。

これ以上悪化しないように対応するだけであって、骨の癒合は自然回復を待つしかないのです。

腰椎圧迫骨折のリハビリテーションに関する詳しい記事はこちら
腰椎圧迫骨折のリハビリテーション方法や禁忌事項とは?
腰椎圧迫骨折におけるリハビリテーションの評価項目は?

 

 

 

手術療法

腰椎圧迫骨折に対する手術療法では、

【椎体形成術】
【脊椎後方短縮術】

などが行われます。

 

保存療法との比較として、

・痛みの軽減が早いこと
・早期離床
・早期退院
・脊柱の後弯変形などのリスクの減少

などがメリットとして挙げられます。

 

一方で、

・隣接関節の圧壊
・新規の椎体骨折
・実施できる医師が少ない
・合併症などの全身状態が悪い高齢者に適応が少ない

などのデメリットもあるようです。

 

腰椎圧迫骨折の手術に関する詳しい記事はこちら
腰椎圧迫骨折の手術療法とは?その種類は?

 

 

 

まとめ

今回は、腰椎圧迫骨折の原因や症状、その治療方針などについて解説しました。

腰椎圧迫骨折が原因となって、日常生活に制限をきたしている高齢者は非常に多いです。

骨粗鬆症などの検査は、病院で受けることが可能なので気に成る人は是非受けてみてはいかがでしょうか。 


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