下腿に好発する「コンパートメント症候群」ってどんな疾患?

    
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「コンパートメント症候群」という疾患をご存知でしょうか!?

あまり馴染みのない疾患ですね。

 

特に“下腿”に好発する疾患であり、

最悪の場合には、組織の壊死などが生じる可能性もあります。

 

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「コンパートメント症候群」とは、

上肢または下肢に存在するコンパートメント(筋区画)の内圧が上昇することによって生じる、

循環障害や、神経筋の障害です。

“別名:筋区画症候群”とも呼ばれています。

 

 

上肢や下肢には、コンパートメントと呼ばれる筋区画が存在し、

筋間中隔や骨幹膜で仕切られる区画の中に

筋肉や神経、血管などが内包される構造になっています。

 

 

何らかの原因で、

これらのコンパートメントの内圧が上昇すると、

疼痛をはじめとして、運動障害痺れなどの障害が出現します。

 

 

とりわけ下腿のコンパートメントに好発し、

4つのコンパートに仕切られるいずれかの部位に生じるとされます。

 

 

そこで今回は、下腿に好発する「コンパートメント症候群」ってどんな疾患なのかを解説します。

 

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「フォルクマン拘縮」とは?コンパートメント症候群の一種?その特徴は?


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下腿コンパートメント症候群の原因は?

4つの区画に分けられる下腿コンパートは、

スポーツ交通事故などの外傷が原因となって、

下腿コンパートメント症候群を発症します。

 

実際には、これらの外傷によって、

筋肉の炎症や出血で組織が腫脹を起こします。

 

下腿の毛細血管内圧は、

約20-30mmHgと言われており、

それよりも高い内圧となった場合に、組織は阻血状態となるのです。

 

下腿コンパートメント症候群を生じやすい骨折はこちら
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下腿コンパートメント症候群の種類は?

下腿コンパートメント症候群は、

・急性型
・慢性型

に大別されます。

 

急性型は、前述した外傷などによって骨折や挫傷を受けた場合の、

出血や腫脹などによって、急速に組織内圧が高まる場合です。

 

一方、慢性型は、スポーツ活動などによって、

オーバーワークなどが元になり徐々に筋肉や筋膜の炎症が生じた結果、

コンパート内圧が上昇する場合です。

 

 

 

下腿コンパートメント症候群の症状は?

下腿コンパートメント症候群で生じる症状は、

 

急性型の場合、急速に疼痛や神経症状が出現し、

運動麻痺痺れなどが生じます。

 

一方で慢性型の場合、運動時の疼痛筋肉のこわばりが生じ、

下腿にしこりなども出現します。

休息により軽快することがありますが、悪化すると日常生活動作レベルでも疼痛が出現するよういんなります。

 

また、慢性型であっても、悪化すると急性型の症状が出現し、

さらなる悪化は、筋や腱、神経組織の壊死が生じることもあります。

 

 

 

下腿コンパートメント症候群の治療法は?

下腿コンパートメント症候群の治療法は、

 

急性型の場合は、速やかにコンパートの内圧軽減と、

循環の改善を図る必要があり、場合によっては手術適応となる場合があります。

実際には、内圧が50mmHg程度となる場合で、

その際には、“筋膜切開術”が行なわれます。

 

一方で慢性型は、初期で症状も軽い場合には、オーバーワークとなる運動の中止や、

筋肉のストレッチマッサージが効果的です。

また、過剰な負荷の元となる動作の修正や、

足底版などの装具などを併用しながら運動量などを調整していきます。

 

 

 

まとめ

今回は、下腿に好発する「コンパートメント症候群」について解説しました。

あまり聞きなれない疾患であるために、

症状が出現しても原因が掴めない場合も多いのではないかと思います。

そのような場合にも、速やかに整形外科を受診し、

早期治療に努めましょう。


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