足関節捻挫(足関節外側靭帯損傷)の分類や手術適応とは?
足関節は、スポーツなどで捻ることによって、
「捻挫」を引き起こします。
一般に足を“くじく”なんて言いますが、
正式には、内反方向へ捻挫した場合を、
【足関節外側靭帯損傷】と言います。
足関節外側靭帯損傷は、
荷重下において足首を内側に捻る(内反)ことによって生じます。
一般には、「捻挫」とも呼ばれ、
非常に身近な外傷ですね。
多くの場合は、内反捻挫によって、
足関節の外側の靭帯を損傷しますが、
ごく稀に、外反捻挫によって、内側の靭帯を損傷することもあります。
多くは、スポーツなどの激しい運動によって受傷します。
一度損傷した靭帯は、
自然再生することはなく、再びスポーツ復帰を目指すためには、
【手術療法】が必要となります。
足関節外側靭帯損傷の詳しい記事はこちら
→足関節外側靭帯損傷(足関節捻挫)の原因や症状、治療法とは?
手術療法の適応か否かは、
重症度やタイプによって分類されます。
足関節外側靭帯損傷にも重症度の分類が存在します。
そこで今回は、足関節外側靭帯損傷(足関節捻挫)の分類について解説します。
→足関節外側靭帯損傷(足関節捻挫)に対するリハビリテーションとは?
足関節外側靭帯損傷の重症度分類とは?
足関節外側靭帯損傷における重症度分類は、3段階に分類されます。
一般に靭帯損傷は、
Ⅰ度:微細断裂
Ⅱ度:部分断裂
Ⅲ度:完全断裂
のように大まかに分類されます。
しかし、足関節外側靭帯損傷の場合は、
3つの靭帯の複合体でありことからやや特有の分類の形をとります。
足関節外側靭帯における3つの靭帯とは、
・前距腓靱帯(ATFL)
・踵腓靱帯(CFL)
・後距腓靱帯(PTFL)
です。
詳しくはこちら
→足関節外側靭帯損傷(足関節捻挫)の原因や症状、治療法とは?
これらは、整形外科医などが、固定や手術の適応か否かを判断する目安となります。
GradeⅠ
・ATFLもしくは、CFLにおける微細な損傷か部分断裂
・受傷部に軽度の圧痛があるが、歩行や関節運動に支障をきたすほどではない
・多くの場合、保存療法が適応される
GradeⅡ
・ATFLもしくは、CFLの完全断裂(単独損傷による)
・足関節の著しい腫脹が出現し、歩行や関節運動に強い疼痛が生じる
・保存療法、手術療法いずれも可能性があるが、多くは保存療法が適応となる
GradeⅢ
・ATFL及びCFLの完全断裂(複合損傷による)
・足関節の著しい腫脹が出現し、歩行や関節運動は不可能
・内反方向への過可動性を認める
・保存療法、手術療法いずれも可能性があるが、スポーツ復帰などに対しては手術療法が適応となる
まとめ
今回は、足関節外側靭帯損傷(足関節捻挫)の分類について解説しました。
一般的な靭帯の重症度分類との違いが分かりましたか!?
これを知っているだけでも、整形外科医などと手術適応に関する話なども対等に行えるので、
是非とも知っておきましょう!
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