半月板損傷に対する徒手的検査法とは?
半月板は、大腿骨の脛骨の間に存在する線維軟骨です。
半月板損傷は膝関節に荷重位での回旋ストレスが加わることで損傷や断裂した状態です。
診断方法には様々な方法がありますが、
徒手的検査法などで、所見を得ることも重要です。
半月板は、
大腿骨の内側顆・外側顆と脛骨の関節面に存在する線維軟骨です。
衝撃に対する緩衝作用や、
円滑な屈伸運動を行うために重要な組織となります。
半月板の損傷は、
膝関節に対する強力な回旋力が加わることで受傷します。
大腿骨と脛骨の間に挟みこまれることによって、損傷だけでなく、
断裂や剥離などを伴うこともあります。
半月板損傷に関する詳しい記事はこちら
→半月板損傷とは?原因や症状、その治療方法とは?
臨床症状として、
関節裂隙の疼痛や、腫脹などの炎症症状だけでなく、
歩行時の膝崩れ(ギビングウェイ)や、
Clic音やpop音などの異常音、膝の断発現象等を認めます。
これらは通常、MRIや関節鏡視下での検査によって確定診断をします。
しかしながら、理学療法士などの徒手療法を生業とする際には、
徒手的に所見を得ることも評価・治療を行う上で重要となります。
そこで今回は、半月板損傷に対する徒手的検査法について解説します。
半月板損傷に対する手術療法はこちら
→半月板損傷に対する手術療法!種類や方法、関節鏡視下手術って何?
Contents
半月板損傷に対する徒手的検査法
半月板損傷のみならず、
様々な整形外科的疾患において、
徒手的検査法は、補助診断として有効であります。
半月板損傷の診断方法はこちら
→半月板損傷の診断方法とは?
その他疾患の徒手的検査法はこちら
→内側側副靱帯損傷の診断方法や徒手的検査法とは?
→前十字靭帯損傷における徒手的検査法とは?
しかしながら、それらの手技には、
正確な触診技術や関節の操作技術が必要であり、熟練する必要があります。
以下に半月板損傷における代表的な徒手的検査法を記載します。
アプレー圧迫テスト(Apley’s ConpreRession Test)
【検査肢位】腹臥位で検査側の膝関節を90°屈曲
【徒手操作】両手で足を掴み、脛骨を膝関節に向かって長軸方向に圧迫かつ、下腿の内外旋を加える
【判定】膝の内側に強い疼痛を認めた場合は「内側半月板」、膝の外側に強い疼痛を認めた場合は「外側半月板」の損傷を疑う
マクマレーテスト(Mc Murray’s Test)
【検査肢位】背臥位
【徒手操作】膝関節最大屈曲位から下腿を回旋させながら膝関節を伸展させる
【判定】下腿の外旋にて弾発現象を認めた場合は「内側半月板」、内旋にて弾発現象を認めた場合は「外側半月板」の損傷を疑う
半月板損傷に対するリハビリテーションはこちらから
→半月板損傷における手術療法後のリハビリテーション方法は?
まとめ
今回は、半月板損傷に対する徒手的検査法について解説しました。
代表的な二つの方法を解説しましたが、いずれもある程度の技術を要します。
検査をするだけでも疼痛や不快感を招くので、是非とも一発で成功させるよう鍛錬を積みましょう!
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