脚長差とは?その原因は?対処法はある?
「脚長差」とは、
文字通り、「脚」の「長さ」の「差」のことです。
病院や整体などで指摘された経験がある人も多いのではないでしょうか!?
脚長差を放置することは様々な二次的障害を招く危険があります。
「脚長差」は、
左右の「脚」の「長さ」の「差」です。
通常、ヒトの脚の長さは左右対称であり、
当たり前のように同じ長さだと思っていませんか!?
しかしながら実際には、
荷重脚や非荷重脚などの違いによる若干の脚長差が生じていたり、
何らかの疾患により大幅な脚長差が生じるなど、
様々な要因によって生じるものです。
「生活に困らないから…」
と、放置する人も多いですが、このような微妙な構造の差は、
将来的に様々な身体の二次的障害を招く恐れがあります。
そこで今回は、脚長差の原因や症状、対処法などを解説します。
脚長差の原因は?
脚長差の原因は、何らかの骨・関節系疾患による構造上の変化をきたしている場合が多いです。
幾つかの脚長差が生じやすい疾患を以下に示します。
【変形性股関節症】
変形性股関節症による一側の股関節関節裂隙の狭小化
【変形性膝関節症】
変形性膝関節症による一側の膝関節の拘縮などの伸展制限
→変形性膝関節症(膝OA)とは?治る疾患なの?リハビリテーションの内容は?
【変形性足関節症】
変形性足関節症による一側の足関節の変形や狭小化
【関節リウマチ】
下肢関節の拘縮や変形による関節破壊
【その他の問題】
・骨接合術や人工関節などの手術後
・何らかの原因で生じた疼痛による一側の荷重回避歩行
脚長差の症状は?
脚長差が生じていると、単純に、
「歩きにくい….」
などといった症状が生じることがあります。
基本的に、短い方の脚が墜落するように歩行する
「墜下性歩行」を認めることがあります。
一方で長い方の脚への荷重の際には、
上半身を傾けながら荷重を行うことになります。
このような状態で歩行、またはスポーツなどを続けると、
左右の筋力のアンバランスや、脊柱の側弯、骨盤の歪み(仙腸関節のズレ)などを生じ、
慢性的な腰痛や変形など、様々な二次的障害を生じます。
脚長差の対処法は?
一般的には、3cm以内の脚長差は、
「補正の必要はない!!」
などとも言われていますが、若く活発にスポーツをする人などは、5mmの脚長差ですら、適切に対処する必要があります。
上記に挙げたような構造的に要因を原因とする場合には、
基本的に「補高」によって補正します。
・靴に中敷を入れる
・靴の底を高くする
などの方法があり、補正した状態で左右の骨盤の高さが整う程度の補正が望ましいです。
ただし、4cm以上の補正の場合には、左右方向への不安定性を招くため、
幅広の靴を選択するか、
フレアーヒール加工を施すことで、左右の安定を付与する必要があります。
まとめ
今回は、脚長差の原因や症状、対処法などを解説しました。
実際に補高を施す際には、100円均一などでも中敷は販売しているため、安価に購入するのも良いでしょう。
靴の底を高くする場合などは、専門の靴屋に相談すると良いかと思います。
また、何らかの下肢疾患を有し、病院を受診または入院している場合には、医師に相談することで、義肢装具士などの専門家によって適切な処方が行われます。
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