前十字靭帯損傷における装具療法とは?DONJOYの役割や費用は?
前十字靭帯損傷は、比較的若年者に好発するスポーツ外傷です。
前十字靭帯は、膝関節に存在し、大腿骨と脛骨の間をつないでいます。
靭帯は、自然回復が難しく、損傷後の治療では手術療法が適応となりますが、
再建靭帯の保護を目的に【装具療法】も同時に行われます。
前十字靭帯は、
“大腿骨の後方から脛骨の前方へ斜走する靭帯”であり、
主にスポーツなどによって、損傷する外傷性の疾患です。
その受傷機転には、急激な方向転換や、ジャンプ後の着地、さらにはタックルによる受傷などがあります。
前十字靭帯損傷の詳しい記事はこちら
→前十字靭帯損傷とは?受傷機転や症状、その治療方法は?
前十字靭帯損傷の治療方法には、大きく分けて
・保存療法
・手術療法
が適応となります。
保存療法の場合には損傷した靭帯を、
手術療法の場合には再建した靭帯を、
それぞれ保護しながらのリハビリテーションが行われます。
前十字靭帯損傷のリハビリテーションの記事はこちら
→前十字靭帯損傷の手術後のリハビリテーション方法は?
この靭帯の保護の目的で用いられるのが【膝装具】です。
前十字靭帯損傷に用いられる膝装具で最も代表的なものは、
「DONJOY(ドンジョイ)」です。
そこで今回は、前十字靭帯損傷における装具療法やDONJOYの役割や費用について解説します。
前十字靭帯損傷における装具療法の目的は?
前十字靭帯損傷には、大きく分けて、
・保存療法
・手術療法
による治療方法があります。
それぞれに装具療法が併用され、膝の安定を目的に使用されます。
保存療法では、基本的に損傷した靭帯はそのままで、腫脹や疼痛の軽減を待ち、筋力強化などによって膝関節の安定を目指すものです。
ここで、損傷した靭帯は機能を失っており、歩行などの日常生活は可能でありますが、膝の不安定性は半月板の損傷や変形性膝関節症などの合併症を招く恐れがあります。
そのため、装具によって膝を安定させることを目的とします。
一方で手術療法では、自家腱を用いた靭帯の再建術が行われます。
しかしながら再建靭帯は、術直後から強度が低下し、3ヶ月程度かけてようやく強度が増してくるのです。
この間の膝の不安定性は再建靭帯の再損傷を招く恐れがあります。
そのため、装具によって膝を安定させることを目的とします。
前十字靭帯損傷の手術療法の記事はこちら
→前十字靭帯損傷に対する手術療法!STG法やBTB法とは?
膝装具「DONJOY」とは?
前十字靭帯損傷に用いられる膝装具の中でも代表的な装具に、
「DONJOY(どんじょい)」があります。
DONJOYの役割は、
屈曲・伸展の制動です。
任意の角度までしか可動性内容に設定が可能であり、術後のプロトコールに合わせた運動負荷が実現できます。
加えて、固い支柱でできており、脛骨が前方に引き出しも防止することができます。
術後早期から運動時にまで適応でき、スポーツによっては競技中にも使用する場合もあります。
「DONJOY」の費用は?
DONJOYの費用はどれくらいなのでしょうか!?
メーカーにもよりますが、おおよそ10万円程度です!
病院などで治療用として処方される場合には、健康保険の場合は3割負担となりますので、自己負担は3万円〜4万円程度です。
※ただし、装具の支払いは一旦全額を支払い、のちに市役所などへ申請することで7割が還付されますのでご注意ください!
まとめ
今回は、前十字靭帯損傷における装具療法やDONJOYの役割や費用について解説しました。
DONJOYを使用している人がいたら、「前十字靭帯損傷」と言うくらい代表的な装具です。
見た目もスタイリッシュでカッコ良いですが、装着の難しさや重たさがやや難点ですかね…
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