「ドミノ骨折」って何?骨粗鬆症や高齢者は要注意!
「ドミノ骨折」
って聞いたことがありますか!?
“ドミノ”といえば、
一つ倒すと連鎖的に次々と倒れていくアレですよね。
「ドミノ骨折」はどのような骨折なんでしょうか!?
「ドミノ骨折」とは、
“ドミノのように連鎖的に生じる骨折”です。
連鎖的とはどういうことなのでしょうか?
ヒトは加齢に伴って、
筋肉や骨などが次第に弱まっていきます。
小さな段差でつまづいたり、
単に歩いているだけでもよろけたりして転倒することも少なくありません。
一度転倒を起こすと、
加齢によって弱っていた骨は骨折をしやすくなります。
一度骨折して入院などによる活動の低下はさらなる筋肉や骨の脆弱性を招き、
転倒をはじめとして様々な原因で更なる骨折を招きます。
このような骨折の連鎖のことを「ドミノ骨折」というのです。
まさにあの”ドミノ”のように連鎖的に生じることからつけられた命名であります。
このような連鎖を止めることは容易ではありませんが、
今回は「ドミノ骨折」を罹患しやすい人はどのような人なのか?
予防におけるポイントなどを紹介します。
「ドミノ骨折」を罹患しやすい人とは?
「ドミノ骨折」を罹患しやすい人とは、
まず第一に“骨粗鬆症”を有している人です。
骨粗鬆症は、加齢を一つの要因とするものの、
女性モルモンとの関係が強く高齢女性に生じやすい疾患です。
骨の脆弱性から、軽微な転倒はもとより、
くしゃみや誘引なく骨折することもあります。
骨粗鬆症に関する詳しい記事はこちら
→高齢者に頻発「骨粗鬆症」の原因は?ホルモンが関係?
→骨粗鬆症の検査方法とは?その診断基準とは?
もう一つの要素には、
“運動機能の低下”があります。
運動機能の低下とは、
一言で表現するのは難しいですが、
筋肉や骨、関節、神経など、加齢に伴うものや生活習慣、疾病などによって、
各機能に衰えが生じ、バランス機能の低下に起因する“転倒”を生じることなどが挙げられます。
最近では“運動器不安定症”などと呼ばれ注目されています。
→「運動器不安定症」とは?ロコモティブシンドロームとは違うの?
→「サルコペニア」って何?その診断基準とは?
“骨粗鬆症”や“運動機能の低下”などを有していることが
「ドミノ骨折」を引き起こす原因となります。
また、必ずしも両方の要素がなくても罹患することもあります。
例えば、
“転んでないのに骨が弱くて骨折した”
“骨粗鬆症はなくても、運動機能が低下し、転倒による骨折を繰り返した”
などです。
では、「ドミノ骨折」はどのように予防していけば良いのでしょうか?
「ドミノ骨折」予防のポイント?
先に挙げたように、
「ドミノ骨折」の原因として“骨粗鬆症”や“運動機能の低下”が考えられます。
骨粗鬆症に関しては必ずしも適切な予防は難しいかもしれませんが、
まずは原疾患の治療が重要な予防方法の一つとなります。
バランスの良い食生活や、適度な運動習慣、カルシウムの吸収を促す薬剤は、
根治的な治療とは言えないまでも、進行を遅らせることが可能です。
医師の指示のもと、適切な治療が必要です。
また、運動機能の低下に関しては、
その人その人にあった個別の運動プログラムをこなすことが理想ですが、
まず始めなければならないのは生活習慣(運動不足)の改善です。
ウォーキングやプールなどでの運動が億劫な人でも、
椅子からの起立や着座運動、手すりに摑まりながら行う片足立ちは今すぐ自宅内で行える運動です。
もう一つ重要なことは、
「ドミノ骨折」のスタートと言える最初の骨折後に、
たとえ入院したとしても“不要な安静”を避けることです。
身体機能は活動量に依存するため、
不必要な安静はさらなる機能低下を招き、「ドミノ骨折」などの負の連鎖の引き金になりますので、
リハビリテーションをはじめとして、出来るだけ自分で運動をする工夫が必要です。
安静が招く不利益はこちら
→廃用症候群とは!?原因や予防方法は?リハビリで治る?
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