脚がむずむずしてたまらない!レストレスレッグス症候群は術後に生じることがある?

    
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「脚がむずむずしてたまらない」

そんな不快な症状によってじっと座っていられない…

そんな症状を呈したことはありませんか!?

 

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“レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS)”

 

あまり聞きなれない名前かと思います。

17世紀初めごろにヨーロッパで報告された病名です。

 

レストレスレッグス症候群になると、

むずむずするような不快な感覚が脚の深部から生じたり、

火照るような感覚や、はたまた針で指すような感覚が生じるなど、

様々な表現で表されるような症状が発現します。

 

そのため日本では“むずむず脚症候群”と異訳されています。

 

一見落ち着くがなくて、行儀が悪いように見えますが、

一つの病気であり、慢性化すると睡眠障害うつ病などへ発展することもあるそうです。

 

年齢による発病率や性差などにも違いがあるとともに、

一次性または二次性の原因に大別されます。

 

中でも今までは症状がなかったのに、

「下肢の手術後に症状が出現した」など、手術後に出現することもあるようです。

 

そこで今回は、脚がむずむずしてたまらない!レストレスレッグス症候群について解説します。


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レストレスレッグス症候群とは?

レストレスレッグス症候群とは、

17世紀初めにヨーロッパで報告され、

日本神経学会用語集では、「下肢静止不能症候群」と命名されていますが、

“むずむず脚症候群”と異訳されることが多いです。

 

 

疫学は?

日本における有病率は、

人口のおよそ2-4%と言われ、人数にして200-400万人と言われます。

ただ、全ての人に治療が必要というわけではありません。

 

男女比では、男性に比して女性の方が1.5倍罹患しやすく、

年齢の上昇に連れて罹患率も高くなるという報告もあります(欧米による調査)。

 

 

レストレスレッグス症候群の原因は

レストレスレッグス症候群には、

一次性のものと二次性(続発性)のものとに大別されます。

 

一次性

一次性の場合、遺伝的な要素が関係していると言われて、

家族間に複数の患者がいることもしばしばあるそうです。

 

特に関連のある遺伝的要素として、

・鉄運搬機能の障害

・注意欠陥性多動性障害(ADHD)

が挙げられています。

 

なお、遺伝的な要素での発症の場合、

20歳前後で発症することが多く、比較的症状も重たくなりやすいそうです。

 

 

二次性

二次性の場合、別の病気に続発して発症します。

なお、二次性の場合、45歳以上で発症する場合が多くなります。

(高齢によって下記の疾患にも罹患しやすいため)

 

【鉄欠乏症】

体内における鉄分が不足することで発症します。

特に若い女性の発症に関係しやすいです。

 

【パーキンソン病】

神経伝達物質であるドーパミンの伝達障害が病態であるパーキンソン病においても、

約10%程度の割合で続発します。

ただ、両者の共通点は多いものの、その関係性に関しては詳しくは分かっていないようです。

 

【末梢神経障害】

末梢神経とは、運動神経と感覚神経に大別されますが、

このうちの感覚神経の障害によって、しびれやむずむず感を生じます。

 

【腎不全による人工透析】

老廃物の排泄や電解質の調整などの機能を有する腎臓の機能低下によって生じます。

特に透析患者においては約20%の高率で発症します。

 

【脊髄圧迫(麻酔)】

下肢の手術などでも痛み止めの目的で脊髄に麻酔をかけます。

一過性のものですが、術後に発症することがあります。

また、麻酔だけでなく脊柱管狭窄症などの脊髄を圧迫する疾患にも続発します。

 

 

レストレスレッグス症候群の症状は

レストレスレッグス症候群による症状は非常に多彩です。

それは、患者が表出する表現も様々であるからです。

 

自覚症状として現れる感覚は、

・むずむず

・痒い

・落ち着かない

・針で刺すよう

・ミミズが這っている

・蟻が通っている

・イライラする

などなど、挙げればキリがないほどの表現が存在します。

 

ただ、いずれも安静時に症状が出ることであり、運動やマッサージ、叩くなどの刺激で軽快します。

また、特に夕方から夜に悪化しやすいという特徴もあります。

 

結局のところ、じっとしていられず落ち着かないような動きをしてしまっているのです。

 

 

レストレスレッグス症候群の治療は

レストレスレッグス症候群の治療は、

薬物療法が中心です。

 

特にドーパミン系の薬剤が即効性を持つようです。

ただし、治療開始から数ヶ月で症状が重くなるオーグメンテーションと呼ばれる現象や、

症状の発現が夜から朝になるなどの現象もあります。

 

薬物以外の治療法としては、

・カフェインを多く含むコーヒーやアルコール、喫煙を避ける

・定期的にマッサージをする

・交代浴をする

・鉄分を補う

・極度の安静を避ける

など、その人ごとの原因を追求しながら症状の緩和を図ることも可能です。

 

 

術後に生じるレストレスレッグス症候群は何

冒頭に記載したように、

下肢の手術後などにもレストレスレッグス症候群が発症することがあります。

 

これは、原因の項でも解説したように、

【脊髄麻酔】によるものです。

 

例えば、人工関節のような昨今数多く行われている手術療法などでも、

術後の疼痛の緩和を図るため硬膜外麻酔(epiとも呼ばれる)を脊髄周囲に浸透させます。

 

このような麻酔がレストレスレッグス症候群を招きますが、

大抵は一過性のものであり、経過とともに症状が経過することがほとんどです。

 

 

まとめ

今回は、脚がむずむずしてたまらない!レストレスレッグス症候群について解説しました。

下肢の術後などで急に落ち着きがなくなった場合、

せん妄などを疑いますが、中にはこのような脚の不快感を訴える方もみられます。

また、特に術後ではなくても新幹線や飛行機の座席のような狭く、

不動を強いられるような場所でも生じることがあり、適度に脚を動かすなどの工夫が必要となります。


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