大腿骨頸部骨折の手術療法の種類は?人工骨頭置換術とは?

    
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大腿骨頸部骨折は、高齢社会において増加の一途をたどる外傷性の疾患です。

高齢女性に頻発し、転倒が受傷機転となります。

高齢者の骨折の特徴は?好発する4大骨折部位とは?

 

大腿骨頸部の構造上、転位などを起こしやすく、

多くの場合【手術療法】が選択されます。

 

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大腿骨頸部骨折は、

“股関節の付け根である大腿骨の頸部の骨折”です。

大腿骨頭のすぐ下の部分で、構造上脆弱性を呈し、転倒などの外力でも容易に骨折を引き起こします。

大腿骨頸部骨折に関する詳しい記事はこちら
大腿骨頸部骨折とは?原因や症状は?治療方針は?

 

 

大腿骨頸部骨折の治療方法は、第一に【手術療法】が選択されます。

画像診断をもとに、Garden分類を用いた重症度判定がなされた上で決定されます。
大腿骨頸部骨折の診断や分類方法は?Garden分類とは?

※場合によっては保存療法が適応となることもあります。

 

 

大腿骨頸部骨折に対する手術療法は、大きく分けて2種類です。

・人工骨頭置換術
・骨接合術(ハンソンピン etc)

 

そこで今回は、この2種類を中心に、大腿骨頸部骨折の手術療法について解説します。


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人工骨頭置換術とは?

大腿骨頸部骨折に対する最も代表的な手術方法が、

【人工骨頭置換術】です。

Garden分類にてStageⅢ・Ⅳなどの転位をきたしている場合が適応となりやすいです。

大腿骨頸部骨折の分類方法はこちらをご確認ください!
大腿骨頸部骨折の診断や分類方法は?Garden分類とは?

 

 

人工骨頭置換術は、骨折した頸部より近位の大腿骨頭を人工物に置換する手術です。

人工骨頭は、金属やセラミック、プラスチックなどが組み合わさって作られています。

この人工物を大腿骨に固定するために、骨セメントを用いる場合などもあります。

スクリーンショット 2016-03-08 19.18.48

レントゲン上での画像は上記のとおりです。

 

注意が必要なのは、人工骨頭置換術は【脱臼】というリスクを伴います。

股関節の臼蓋から、人工骨頭が外れてしまうのです。

 

特定の方向へ動かした際に、脱臼の危険性があるため、医師だけでなく術後のリハビリテーションにて十分な脱臼予防指導を受けます。

 

人工骨頭置換術の脱臼に関する記事はこちらを参照ください!
人工骨頭置換術とは?人工股関節全置換術との違いは?リハビリや脱臼肢位は?

大腿骨頸部骨折に対するリハビリテーションの詳しい記事はこちら
大腿骨頸部骨折の手術後のリハビリテーションの内容は?期間はどのくらい?

 

 

 

人工骨頭置換術の種類は?

一概に人工骨頭置換術と言っても、実は種類があるのです。

【単純人工骨頭(モノポーラ型)】
【双極性人工骨頭(バイポーラ型)】

 

これらの違いは、

“大腿骨頭に相当する部分が単一の部品でできていて、臼蓋と人工骨頭の間だけ可動性があるもの”
モノポーラ型と言います。

 

一方で、

“大腿骨頭に相当する部分がアウターカップとインナーヘッドに分かれていて、臼蓋と人工骨頭の間、アウターカップとインナーヘッドの間の2箇所に可動性のあるもの”
バイポーラ型と言います。

バイポーラ型でも実際に可動性が大きいのは、アウターカップとインナーヘッドの間だそうです。

 

 

 

骨接合術とは?

骨接合術とは、文字通り、骨折した骨を接合する手術です。

骨接合術と呼んでいますが、狭義にはピンなどを用いた、

【ハンソンピン固定術】などが有名です。

 

 

Garden分類にてStageⅠ・Ⅱなどの比較的安定した骨折をきたしている場合が適応となりやすいです。

しかしながら、合併症の多い高齢者や再転位、偽関節のリスクなどがある場合は、人工骨頭を選択する場合もあります。

大腿骨頸部骨折の分類方法はこちらをご確認ください!
大腿骨頸部骨折の診断や分類方法は?Garden分類とは?

 

 

画像を見てもらうと分かるように、大腿骨頭に向かってピンが挿入されています。

手術侵襲も少なく、筋肉や関節可動域の回復などが早いことも特徴です。

しかしながら、偽関節や大腿骨頭壊死などのリスクもあり、ある程度長期間の経過観察も必要です。

スクリーンショット 2016-03-08 19.18.54

 

 

 

まとめ

今回は、大腿骨頸部骨折の手術療法について解説しました。

重症度によって、人工骨頭置換術か、骨接合術かが選択されます。

いずれの方法もメリット・デメリットなどがあり、その人その人の状態にあった選択がなされるようですね。


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