大腿四頭筋(クアド)セッティングの効果や方法は?

    
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変形性膝関節症をはじめとして、

人工膝関節置換術(TKA)や、前十字靭帯損傷などにおいて、

膝関節の力学的な安定は、

重心関節の安定において非常に重要な要素です。

 

とりわけ膝関節においては、

大腿四頭筋の果たす役割は大きく、

代表的な訓練方法に

【大腿四頭筋(クアド)セッティング】があります。

 

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変形性膝関節症の発症には、

膝関節に生じる力学的なストレスが原因の一つとされています。

 

 

特に、立位や歩行などの荷重時において、

膝関節の内反アライメントの増加は、

関節の不安定性や弛緩性を助長し、さらなる症状の進行を引き起こします。

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このような膝関節の不安定性に対して、

「大腿四頭筋」の重要性が説かれています。

 

 

その中でも、膝関節の最終伸展域にて強力な筋力を発揮する

“内側広筋”は、変形性膝関節症の疼痛軽減に関与するという報告も多数存在します。

 

 

内側広筋のを選択的にトレーニングする方法として、

簡易的かつ効果的な方法の一つに、

【大腿四頭筋(クアド)セッティング】があります。

 

 

変形性膝関節症や、人工膝関節置換術後のリハビリテーションにおいて

多くの施設で指導されている方法です。

そこで今回は、自己でも可能な【大腿四頭筋セッティング】の効果や利点、方法などを解説します。

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大腿四頭筋セッティングの効果は?

大腿四頭筋セッティングは、

膝関節伸展最終域にて、「内側広筋」の筋収縮を引き出すことです。

 

内側広筋の強化は、膝関節を伸展に保つことであり、

関節の適合性を高めることに寄与します。

 

言い換えると、膝関節の不要な動揺を抑制し、

力学的な負荷から膝関節を保護します。

 

具体的な場面として、

歩行の立脚初期(Heel Contact)から荷重応答期(Loading Responce)における衝撃緩衝作用に関与し、

大腿脛骨関節または、膝蓋大腿関節の機械的ストレスを軽減します。

 

 

 

大腿四頭筋セッティングの利点は?

大腿四頭筋セッティングが様々な施設で実践され、

長い間続けられるには幾つか利点があります。

 

 

【簡便性】

特別な機器や場所を必要とせず、

方法も簡便であり覚えやすいことがあります。

「朝起きた時に…」

「夜寝る前に…」

など、布団の中でも手軽に行えます。

 

 

【無痛性】

大腿四頭筋セッティングは、

“等尺性の収縮”であるため、疼痛が生じにくいという特徴があります。

 

 

【視認性】

多くの筋力訓練は、

効果が実感できずらいです。

大腿四頭筋セッティングは、内側広筋の筋収縮や筋肥大が

目に見えたり、手で確認できることもあり、

実施者のモチベーションにもつながります。

 

 

【負荷量調節が容易】

大腿四頭筋セッティングは、

筋の収縮時間や回数で負荷量が調節できます。

 

 

 

大腿四頭筋セッティングの方法は?

 

大腿四頭筋セッティングの手順は以下の通りです。

 

【手順】

1.膝の下にタオルなどを丸めて挿入する

2.足の力を抜きリラックスする

3.つま先を上に向けながらタオルを下に押し込む

4.この状態を3〜5秒程度保持する

5.20回を1セットとし、1日2セット程度行う

 

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【ポイント】

大腿四頭筋セッティングを開始する際に、

大腿後面のハムストリングスなどの拮抗筋は十分に力を抜きましょう。

 

力を入れる際には、つま先を上に向けることで、

腓腹筋などの下腿後面筋が伸長され、膝が曲がるため、

より抵抗を受けながら膝伸展を行うことができます。

 

 

 

まとめ

今回は、自己でも可能な【大腿四頭筋セッティング】の効果や利点、方法などを解説しました。

今回は、背臥位での方法を紹介しましたが、

より応用的な方法としては、立位で壁と膝の間にタオルを挿入して行うなども効果的です。

 

ただし、すべての人に除痛などの効果があるわけではない事は言うまでもありません。

あくまでも膝関節の安定に寄与する筋力訓練の方法であり、

痛みが膝の不安定性に基づくものでなければ除痛効果は少ないでしょう。


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