人工膝関節置換術(TKA)後は床に膝をついても良い?膝をつくリスクは?

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人工膝関節置換術後の日常生活の中で、

最も当事者たちを悩ませている動作の一つに

“床に膝をつく動作”があります。

 

これってやっても良いのでしょうか?

 

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人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)は、

変形性膝関節症などに対する標準的な手術療法です。

 

術後は、疼痛の軽減のみならず、歩行を中心とした日常生活動作の改善が得られることや、

生活の質(Quality Of Life:QOL)の向上までもが得られるとされています。

 

ただ、全ての動作が可能となるわけではなく、

行えなくなる動作の一つに正座があります(最近では、できる場合もあります)。

これは、膝関節の可動域(曲がる角度)が十分得られないためであります。

 

このように手術によって行えなくなる動作がある中で、

「これは行って良いのだろうか?…..」

と最も当事者が悩む動作の一つに、

“床に膝をつく”

ことがあります。

 

これは床からの立ち座りなどに必要な動きであり、布団生活の日本人には切っても切り離せない動作ともいえるでしょう。

果たして、人工膝関節置換術(TKA)後は床に膝をついても良いのでしょうか?

また膝をつくリスクはあるのでしょうか?

床に膝をつくのはどんな時?

まず、床に膝をつかなければならない時はどんな時でしょう。

 

日常生活レベルで考えてみると…

・布団生活における寝起き

・食事の際に座敷などへの立ち座り

・低い位置の床の掃除 etc…

 

軽く考えてみてもこのようなことが考えられます。

ただし、必ず全て必要かというとそうでもなく、

・布団→ベッドへ変更

・食事はテーブル席の店へ

・掃除は人に頼んだり、掃除機などの種類を選ぶ

などを行えば必ずしも膝をつく動作が必要とも言えませんよね。

 

 

床に膝をついても良いの?

では、TKA後の膝は床についても良いのでしょうか?

 

答えは“良い“です!

 

これはどういうことかというと、

人工関節は前述した動作を行うような場合に膝をつく程度の運動を行っても、

破損することはほとんどないと言われています。

 

ただし、人工膝関節にもいくつか種類があり、

中には破損のリスクが存在するような機種も使われています。

(それでもそのような動作で破損したという例は本邦ではほとんど報告されていない)

 

難波ら※1の指摘(低侵雲人工膝関節置換術と理学療法:2014)もあるように、

特定の機種(PS型)を使用していること、

高頻度で膝をつく動作を行うことなどがある場合には、医師や理学療法士などの専門家の指導を受ける必要があります。

 

※1:低侵襲人工膝関節置換術と理学療法:PTジャーナル・第48巻第1珊・2014年1月

 

 

床に膝をつくリスクとは?

TKA後の膝関節を床につくことは破損以外にどのようなリスクがあるのでしょうか?

 

それは、骨折です。

 

どういうことかというと、

床に膝をつくような動作の場合に、もしバランスを崩してしまい過剰に膝が曲がるようなことが生じると、

人工関節の破損ではなく、周囲の骨が折れてしまうこともあるのです。

 

このようなリスクは、

もともとバランス能力が乏しい人や、

膝関節の可動域が著しく低い人などに生じやすいと言えるので、

やはり床に膝をつく動作を行うことなどがある場合には、医師や理学療法士などの専門家の指導を受ける必要があると言えます。

 

 

床に膝をつかない実際の床からの立ち上がり方法はこちら!
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