脊髄損傷とは?原因や好発年齢は?

    
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「脊髄」とは、

脊柱と呼ばれる背骨の中を走行している神経朿です。

四肢や体幹の運動や感覚のみならず、

生命維持に必要な機能をも支配しています。

脊髄が何らかの原因で損傷した疾患を

「脊髄損傷」と呼びます。

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「脊髄損傷」とは、

“脊柱に強い外力が加わった際に、脊髄が損傷を受けた状態の事”です。

骨折や破裂などの外傷のみならず、

ヘルニアや出血などの内的要因が原因となることもあります。

 

 

脊髄損傷は、損傷の部位や程度によって、その症状や能力が大きく異なります。

言い換えれば、損傷部位によって全てが「決まる」!!

と言っても過言ではないでしょう。

それは、脊髄が決まった高位レベルで決まった神経が通過しているからです。

脊髄損傷における主要残存筋と、その機能とは?
脊髄損傷における損傷レベルごとの残存機能や能力とは?

 

 

例えば、脊髄は、頚椎のレベルであれば、上肢の運動や感覚を、

腰椎のレベルでは下肢の運動や感覚を支配しているのです。

頚椎のレベルで損傷を受ければ、上肢の障害のみならず、

それ以下の下肢も含めた機能が障害を受けるのです。

 

 

ただし、損傷にも「完全損傷」「不全損傷」があり、

前者は、脊髄が横断的に離断された状態で、文字通り損傷レベル以下が完全に障害(麻痺)を受けます。

脊髄損傷における完全麻痺と不全麻痺の判定方法は?

 

今回は、脊髄損傷の受傷原因や好発年齢などについてまとめます。

気になる脊髄損傷の再生医療はこちら
脊髄損傷の再生医療とは?


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脊髄損傷の受傷原因は?

脊髄損傷の受傷原因は、時代とともに変化しています。

 

昭和26-35年ごろ、炭鉱事故による脊髄損傷が多くを占めていました。

その後は、産業災害による重量物の下敷き、転落事故が増加、

昭和41年以降となると交通事故による脊髄損傷者が増加しました。

 

このように、時代背景とともにその受傷原因も変化を認めているのです。

現在の受傷原因は、順位別にみると以下のようになります。

 

(1)交通事故
(2)転落
(3)転倒
(4)重量物の下敷き
(5)スポーツ外傷
(6)その他

 

となります。

その他の中には、

 

脊髄炎や梅毒、ポリオなどの「炎症」、

脊髄空洞症や多発性硬化症などの「変性疾患」、

脊髄内または脊髄外の「腫瘍」、

変形性脊椎症や椎間板ヘルニア、脊椎カリエスなどの「脊椎疾患」、

血管破裂などの「脊髄血管障害」などが挙げられます。

 

 

脊髄損傷の好発年齢は?

脊髄損傷における好発年齢は、

ある特徴的な傾向を示します。

 

それは、

20-30代50-60代にピークがある二峰性を示すことです。

 

これはなぜかというと、

20-30代の受傷には、スポーツやバイク事故などが主要な原因となっているからです。

また、

50-60代の発症は、脊柱管の狭窄などを基礎疾患として有した上での転倒や転落が主要な原因となっているからです。

 

このような分布図は、比較的昔から変わっていません。

 

ちなみに、脊髄損傷の発生率は、

100万人当たり40人程度とされ、

日本では年間約5,000人程度の新規患者がいるそうです。

男女比では男:女=3:1となっています。

 

その中でも、完全麻痺はおおよそ40%に対して、不全麻痺が60%程度を占めています。

 

脊髄損傷のリハビリテーションの記事はこちら
脊髄損傷のリハビリテーション「関節可動域訓練」の目的や方法は?

脊髄損傷におけるリハビリテーションに必要な評価項目とは?ASIAって?

「不全麻痺」における病態はこちら
脊髄損傷における不全損傷の特殊型とは?

 

 

 

まとめ

今回は、脊髄損傷の受傷原因や好発年齢などについてまとめました。

数年前に発生した歴史的な列車の大事故の際にも多くの方が脊髄損傷を受傷したと聞きます。

また、高所での労働による若年者の転落などの労働災害は今も多く存在しています。

受傷は一瞬です!

バイクやサーフィンなどの特定の乗り物やスポーツでの事故も非常に多く、そういったリスクがあることを常に考える必要がありそうですね。


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